研究課題/領域番号 |
18360447
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
藤澤 彰英 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 准教授 (60222262)
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研究分担者 |
清水 昭博 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (00390633)
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キーワード | 帯状流 / プラズマ乱流 / 重イオンビームプローブ / コンピュータクラスター / ウェーブレット解析 / 輸送 / トロイダルプラズマ / MHDモード |
研究概要 |
本年度のプラズマ物理学上のもっとも注目すべき成果としては、2004年の帯状流の実在の証明に続き、帯状磁場の存在が確認されたことである。トロイダルプラズマあるいは磁場閉じ込めプラズマ中の流れは電場と等価である。この事実を考えると、乱流が磁場成分を伴っていれば、帯状流(電場)が存在すれば、帯状磁場が同時に存在する可能性がある。別の言い方をすれば、プラズマ中のイオンの流れが流れすなわち電場を生み出すのに対し、電子の流れは電流となり磁場を生み出す可能性がある。本実験では、重イオンビームの潜在的な能力である磁場揺らぎ計測可能性を追求し実際に帯状磁場が存在することを確認した。ここで開発された計測法についてはPlasma Physics and Controlled Fusionの論文として、実際の帯状磁場の発見についてはPhysical Review Lettersに論文として掲載された。その他、本年度の成果として、帯状流と乱流との結合についてwavelet bicoherenceなどの方法を用いて、乱流のスペクトル及び帯状流との結合が帯状流の位相に依存していることを示されたことなど、更なる知見が得られている。また、本年度は本課題の技術的な課題であるコンピュータクラスターシステムを2台新たに購入し、さらに性能を拡張したこと、Fortranで書かれていたプログラムを拡張性の高いC言語に一部変換したことを付記しておく。
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