• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

グッピーの色覚に影響する視物質遺伝子の多様性 : 雌の配偶者選好の変異と関連づけて

研究課題

研究課題/領域番号 18370009
研究機関東北大学

研究代表者

河田 雅圭  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (90204734)

キーワード多型維持 / 性選択 / グッピー / 自然選択 / オプシン遺伝子
研究概要

日本に移入し野生化した2つのグッピー集団(沖縄県我部祖河及び静岡県下田市で採集し研究室で維持繁殖した個体)を用いてオプトモーターによる光感受性の測定と多型座位であるLWS-B及びLWS-Cの塩基配列の解析を行った。これにより、LWS-B及びLWS-Cの塩基配列を元にした遺伝子型の違いが光り感受性の違いに影響するかを調べた。その結果、2集団において8つの遺伝子型が同定された。また沖縄集団で見られた3つの遺伝子型間において、光感受性が有意に異なっていた。当研究の結果により、メスの光感受性における多型が野生集団内で維持されていることが示唆された。また、LWS-Bの遺伝子多型が異なる色の物体に対する反応が異なるかどうかを明らかにすることを目的とし、異なった遺伝子型を持つ個体の間で緑色のディスクとオレンジ色のディスクに対する反応に違いが現れるかを調査した。その結果、ディスクへの反応に色、性別、遺伝子型が影響を与えていることがわかった。しかし異なった遺伝子型を持つ個体の間で色ディスクへの反応に検定上、有意な差は見られなかったが、これは、サンプルサイズが小さかったためだと考えられた。
トリニダッドの集団のAripo Riverの下流域では、LWS-Bの多型が維持されている。今回の行動実験の結果、この多型は、感受性の異なる多型である可能性が示された。感受性の違う対立遺伝子がどのように維持されているのかに関しては、今後の課題である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Nitric Oxide Synthase (NOS) in the Japanese fireflies, Luciola lateralis and Luciola cruciata2008

    • 著者名/発表者名
      Ohtsuki, H., J. Yokoyama, N. Ohba, Y. Ohmiva and M. Kawata
    • 雑誌名

      Archives of Insect Biochemistry and Physiology 69

      ページ: 176-188

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Genetic and acoustic population structuring in the Okinawa Least Horsehoe bat : inter-colony acoustic differnces maintained by vertical maternal transmission2008

    • 著者名/発表者名
      Yoshino, H., K. Armstrong, M. Izawa, J. Yokoyama, and M. Kawata
    • 雑誌名

      Molecular Ecology 17

      ページ: 4978-4991

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Genetic structure of island populations of the endangered bat Hipposideros turpis : Implications for conservation2008

    • 著者名/発表者名
      Echenique-Diaz, L. M, J. Yokoyama, O. Takahashi, and M. Kawata
    • 雑誌名

      Population Ecology 17

      ページ: 4978-4991

    • 査読あり
  • [学会発表] グッピーの色覚の多様性の維持機構の解明2009

    • 著者名/発表者名
      手塚あゆみ, 笠木聡, 河村正二, Cockvan Oosterhout, 松島野枝, 河田雅圭
    • 学会等名
      日本生態学会
    • 発表場所
      岩手県立大学
    • 年月日
      2009-03-18

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi