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2006 年度 実績報告書

ベタレイン生合成系の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18370017
研究機関東京農工大学

研究代表者

小関 良宏  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (50185592)

研究分担者 児玉 浩明  千葉大学, 園芸学部, 助教授 (70302536)
キーワード遺伝子 / 酵素 / 植物 / 生理学 / マイクロアレイ / ベタレイン / オシロイバナ
研究概要

ベタレイン色素はナデシコ目の多くの植物が合成蓄積する植物色素であるが、これらのベタレイン色素を合成する植物はアントシアニンを合成蓄積しないことが知られている。この二律背反性の謎を解く手がかりの一つはベタレイン色素合成に関わる最も重要な酵素であるDOPA 4,5-dioxygenase(DOD)遺伝子について解析することである。これまでの研究で、高等植物におけるDOD遺伝子は2004年にマツバボタン(Portulaca grandiflora)の花弁を用いたcDNAサブトラクション法によって単離され、マツバボタン花弁におけるパーティクル・ガン法によってその活性が確認されていたが、組換えタンパク質における酵素活性はこれまで検出されず、このため生化学的な性質は未解明のままであった。そこでオシロイバナからdegenerate primerを用いたPCRによってDOD相同遺伝子(MjDOD) cDNAを獲得した。このcDNAを酵母発現ベクターに導入し、酵母に形質転換し、酵素活性について検討したところ、ベタラミン酸が生成していることが確認され、試験管内で酵素活性の測定が可能となった。さらにベタレイン色素を合成しない植物種であるアラビドプシス、トレニア、カーネーションにおいてもDOD相同遺伝子が存在していることを見いだし、これらに対するcDNAを単離した。これらを組換えタンパク質発現系に導入して得られた組換えタンパク質について、その酵素活性を検討したところ、トレニア由来のTfDODがDOPAを基質としてベタラミン酸を合成していることが示唆され、ベタレイン合成蓄積を行わない植物種においても試験管内ではベタラミン酸を合成することができるDOD相同遺伝子を有していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Effect of exogenous and endogenous ABA upon anthocyanin synthesis in regenerated torenia shoots.2006

    • 著者名/発表者名
      Nagira, Y., Ikegami, K., Koshiba, T., Ozeki, Y.
    • 雑誌名

      J. Plant Res. 119巻・2号

      ページ: 137-144

  • [雑誌論文] Regulation of anthocyanin biosynthesis involved in the formation of marginal picotee petals in Petunia.2006

    • 著者名/発表者名
      Saito, R., Fukuta, N., Ohmiya, A., Itoh, Y., Ozeki, Y., Kuchitsu, K.Nakayama, M.
    • 雑誌名

      Plant Science 170巻・3号

      ページ: 828-834

  • [雑誌論文] Identification and characterization of genes induced for anthocyanin synthesis and chlorophyll degradation in regenerated torenia shoots using suppression subtractive hybridization, cDNA microarrays, and RNAi techniques.2006

    • 著者名/発表者名
      Nagira, Y., Shimamura, K., Hirai, S., Shimanuki, M., Kodama, H., Ozeki, Y.
    • 雑誌名

      J. Plant Res. 119巻・3号

      ページ: 217-230

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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