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2006 年度 実績報告書

シュート重力屈性反応における刺激伝達の分子機構ーオミクス研究からの展開

研究課題

研究課題/領域番号 18370019
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

森田 美代  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (10314535)

研究分担者 田坂 昌生  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (90179680)
キーワードシロイヌナズナ / 重力屈性 / 遺伝学 / 重力感受 / 変異体
研究概要

本研究課題では、これまでに得た様々な変異体をツールとして、オミクス的アプローチ並びに我々が構築した重力感受細胞の生細胞イメージング系を駆使し、重力感受に引き続いて起こるシグナル変換・細胞間シグナル伝達の分子機構の解明を目的としている。今年度は次のような研究を行った。
1)花茎重力屈性変異体sgr5は弱い重力屈性を示す。その原因遺伝子は、C2H2-type zinc finger proteinであること、また核局在することからおそらく転写因子であろうと考えられる。更に、SGR5は重力感受細胞である内皮細胞で機能すること、固定試料での観察から内皮細胞内のアミロプラストはほぼ重力方向に沈降していることを示した。以上の結果をまとめ、論文発表を行った。
2)sgr9変異体もまた弱い重力屈性を示す変異体で、その原因遺伝子はRING finger domainを有するタンパク質であった。SGR9は主に重力感受組織(根冠および胚軸・花茎の内皮細胞)で発現すること、アミロプラストの周辺に局在することを示した。sgr9変異体とsgr5変異体の二重変異体は重力屈性能を完全に失うことが判った。それぞれの単独変異体の解析結果も合わせて、SGR5及びSGR9はおそらく遺伝学的には独立の経路で、アミロプラスト沈降及び動態に関与することを示した。
3)重力刺激により転写が誘導される遺伝子の探索を、マイクロアレイにより行った。その結果、これまでに得られていたIAA5遺伝子に加え、少なくとも2遺伝子が確実に重力刺激後30分で発現上昇する遺伝子が得られた。また、重力刺激後5分という早期で発現上昇が見られる遺伝子も得られており、今後変異体での発現パターンと比較する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] endodermal-amyloplast less 1 is a novel allele of SHORT-ROOT.2007

    • 著者名/発表者名
      Morita, M. T.
    • 雑誌名

      Advances in Space Research (in press)

  • [雑誌論文] A C2H2-type zinc finger protein, SGR5, is involved in early events of gravitropism in Arabidopsis inflorescence stems.2006

    • 著者名/発表者名
      Morita, M. T.
    • 雑誌名

      Plant J. 47

      ページ: 619-628

  • [雑誌論文] 植物の重力屈性の分子機構2006

    • 著者名/発表者名
      森田(寺尾)美代
    • 雑誌名

      Advanced Biomimetics Series 1プラントミメティックス -植物に学ぶ- (甲斐昌一, 森川弘道 監修)

      ページ: 344-350

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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