• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

ダイニン分子の作動マシナリー

研究課題

研究課題/領域番号 18370059
研究機関東京大学

研究代表者

豊島 陽子  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40158043)

キーワードダイニン / 微小管 / 光ピンセット / 1分子計測 / 破断力
研究概要

ダイニン分子が微小管上を運動する際にプロトフィラメント1本で運動ができるのか,複数頭部を複数のプロトフィラメントにまたがって相互作用することにより運動しているのかを明らかにするために,ダイニンの結合領域であるβチューブリンのヘリックス12付近がただ1列に表面に露出した重合体であるZnシートを用いた。以前にガラスに固定したダイニンがこのZnシートを滑り運動させることを観察したが,この運動再構成系では1本のZnシートに同時に複数のダイニン分子が相互作用できるので,必ずしも1分子ダイニン;が1本のプロトフィラメントを利用しているとは限らない。そこで酵母ダイニンのN末端にGFPを融合させた双頭の組換え体は微小管上を1分子で連続的に運動できるので,これを用いて固定したZnシートの一端を使って運動を観察したところ,連続的な運動が観察できた。これは,ダイニンの複数の頭部が1本のロトフィラメントと交互に相互作用することを示している,
これまでのダイニンの力学計測に使用してきたダイニンビーズは,ダイニンの吸着を制御することができなかったが,組換え体を利用することにより,N末側にビオチン化タグを入れ,その部位でアビジンコートビーズに特異的に固定した。この単頭ダイニンのビーズを用いて微小管の破断力を測定したところ,ヌクレオチド無しとAMPPNP存在下では外部負荷の方向による破断力の違いはないが,ADP,ViとADP存在下では進行方向への破断力が逆方向への破断力の約半分であった。これは,双頭ダイニンが微小管上を進むとき,後ろの頭部のほうが外れやすいことを意味し,運動連続性を上げることに寄与すると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Minus-end-directed motorNcd exhibits processive movement that is enhanced by microtubule bundling in vitro2008

    • 著者名/発表者名
      Ken' ya Furuta and Yoko Yano Toyoshima
    • 雑誌名

      Current Biology 18

      ページ: 152-157

    • 査読あり
  • [雑誌論文] NDEL1 phosphorylation by Aurora-A kinase is essential for centrosomal maturation,separation,and TACC3 recruitment2007

    • 著者名/発表者名
      Mori D, Yano Y, Toyo-oka K, Yoshida N, Yamada M, Muramatsu M, Zhang D, Saya H, Toyoshima YY,
    • 雑誌名

      Mol Cell Biol 27

      ページ: 352-367

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://bio.c.u-tokyo.ac.jp/labs/toyoshim/

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi