HutPが効果的に結合するために、それぞれに3つのUAG繰り返し配列を含む2つの21鎖長RNAを必要とするかどうかを言及するために、我々は2つの21鎖長RNAを化学合成し、スペーサーとして13鎖長のU(U13)を間に入れてつないだモデルRNA(55鎖長)を調製した。このU13はhutターミネーターRNAのサイトIとサイトIIとの間に存在するスペーサー領域を模倣したものである。このモデルRNAを用いて、我々はマッピングアッセイを行い、インラインコンフォメーションを取ると考えられる領域を解析した。この領域は活性化されたHutPとの複合体形成における2価金属イオンの関わりを助長していると考えられる。 その結果、Uの02'-P-Uの05'の間の角度111.4度と考えられるAG塩基の前のUpU領域中のリン酸基が、活性化されたHutP(HutP-L-histidine-Mg)の存在下でのみ55鎖長のRNA内で6カ所全ての領域を効果的に切断した。また、これらの領域に加えて21鎖長のRNAに挟まれた13鎖長のUのスペーサー領域も同様に活性化HutPの存在下で効果的に切断された。 最近ではネイティブのhutターミネーターRNAにも同様の実験を行い、スペーサー領域の横に位置すること、また3つのUAGモチーフを含む2つの21鎖長のヌクレオチドがhut-HutP相互作用において重要な役割を果たしていることが明らかになった。 これらの結果を踏まえて、HutPはその上下の表面を21鎖長のRNAに包まれており、その過程によってスペーサー領域がむき出しになり再構成させるのだということが示唆された。
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