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2006 年度 実績報告書

エクトドメインシェディングに関わる遺伝子の網羅的同定と分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18370079
研究機関大阪大学

研究代表者

目加田 英輔  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (20135742)

研究分担者 水島 寛人  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (30379094)
麻野 四郎  大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員 (00397613)
キーワードHB-EGF / siRNA / シェディング / DNAアレイ / レンチウィルス
研究概要

エクトドメインシェディングとは、細胞膜蛋白質が細胞表面でプロテアーゼによる切断を受け、その細胞外ドメインが培養液中に放出される現象を言う。シェディングは、細胞内のシグナル伝達系とプロテアーゼ群を介した複雑な機構によって調節されており、膜タンパク質の活性制御に非常に重要な意味を持つことが明らかになってきている。申請者は、膜結合型細胞増殖因子HB-EGFの作用機構と生理的役割の解析を進めてきたが、その過程でHB-EGFのエクトドメインシェディングの重要性を認識するに至り、HB-EGFを材料にエクトドメインシェディングに関わる細胞内シグナル分子やプロテアーゼについて解析を進めてきた。本研究の目的は、シェディング機構全容の解明にむけて、シェディングに関る分子群を網羅的に明らかにし、シェディングの調節機構と生物学的意義の解明を行うことである。シェディングに関わる遺伝子群を網羅的に同定するために以下の実験を計画した。1)HB-EGFを発現したヒト細胞にsiRNA発現ライブラリーを組み込まれたレンチウィルスベクターを感染し、siRNA発現細胞を得る。2)この細胞にエクトドメインシェディング誘導薬であるTPAを作用させると、ほとんどの細胞ではシェディングが誘導されるが、シェディングが起こらない細胞群を抗HB-EGF抗体で染色して、これをセルソーターで選別する。3)得られた細胞群の中で発現が低下している遺伝子をDNAアレイの手法で同定することで、エクトドメインシェディングに関わる遺伝子を網羅的に明らかにする。4)シェディングに関わることが示唆された遺伝子について個別に詳しく検証し、シェディング機構にどのように関わっているのか明らかにする。上記の実験計画を遂行するために、まず本年はsiRNAライブラリーが実際に稼働するかどうかを試すパイロット実験を実施した。その結果、ここで使用したsiRNAライブラリーは実際にヒト細胞内で遺伝子発現を抑制すること、DNAアレイを用いて細胞内で発現が抑制されている遺伝子の同定が可能であること、を明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Parasporin-1,a novel cytotoxic protein from Bacillus thuringiensis,induces Ca2+ influx and a sustained elevation of the cytoplasmic Ca2+ concentration in toxin-sensitive cells.2007

    • 著者名/発表者名
      Katayama, H., Kusaka., Yokota, H., Akao, T., Kojima, M., Nakamura, O., Mekada, E., Mizuki,E.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. (In press)

  • [雑誌論文] FRA1 is a determinant for the difference in RAS-induced transformation between human and rat fibroblasts.2006

    • 著者名/発表者名
      Kakumoto, K., Sasai, K., Sukezane, T., Oneyama, C., Ishimaru, S., Shibutani, K., Mizushima, H., Mekada, E., Hanafusa, H., Akagi,T.
    • 雑誌名

      Proc.Natl.Acad.Sci. USA103

      ページ: 5490-5495

  • [雑誌論文] Heparin-binding EGF-like growth factor as a novel targeting molecule for cancer therapy.2006

    • 著者名/発表者名
      Miyamoto, S., Yagi, H., Yotsumoto, F., Kawarabayashi, T., Mekada,E.
    • 雑誌名

      Cancer Sci. 97

      ページ: 341-347

  • [雑誌論文] ErbB and HB-EGF signaling in heart development and function.2006

    • 著者名/発表者名
      Iwamoto, R., Mekada, E.
    • 雑誌名

      Cell Struct. Funct. 31

      ページ: 1-14

  • [雑誌論文] Cytoplasmic Domain Phosphorylation of Heparon-Binding EGF-like Growth Factor.2006

    • 著者名/発表者名
      Wang, X., Mizushima, H., Adachi, S., Ohishi, M., Iwamoto, R., Mekada,E.
    • 雑誌名

      Cell Struct.Funct. 31

      ページ: 15-27

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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