研究課題/領域番号 |
18370085
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
稲垣 昌樹 愛知県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 部長 (30183007)
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研究分担者 |
後藤 英仁 愛知県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 室長 (20393126)
猪子 誠人 愛知県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 研究員 (30393127)
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キーワード | 細胞骨格 / 細胞接着 / 細胞極性 / 中間径フィラメント / 中心体 / ケラチン |
研究概要 |
私共がkeratin8/18と結合する分子として同定している新規蛋白質trichopleinについて解析を進め、trichopleinが中心体にも局在することを強制発現、免疫染色と分画操作により見出した。このことは、中間径フィラメントに加え中心体においてもtrichopleinを介した新しい分子メカニズムが存在することを意味する。そして免疫電顕での解析により、trichopleinはmother中心小体の遠位端に特異的に局在することが明らかになった。そして、trichoplienノックダウンによる中心体蛋白質の変化を検討したところ、微小管マイナス端のappendageへのanchoringに関連する分子であるnineinの発現が同部位において特異的に減少した。この表現型はtrichoplienと同様にmother中心小体の遠位端に特異的に局在する分子Odf2のそれと酷似する。 また、私共は新たに、albatross/Fbf-1(Fas binding factor-1)とkeratinとの結合を見出した。抗albatross抗体を作成し、免疫染色を細胞及び組織で行ったところ、極性化した上皮ではalbatrossはapical junctional complex(細胞間接着装置複合体)に強く濃縮することがわかった。さらに極性化したA549肺がん細胞でalbatrossをノックダウンしたところ、そのapical junctional complexの形成・維持が特異的に障害されることが判明した。
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