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2007 年度 実績報告書

メダカ突然変異体を用いた左右軸決定機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18370086
研究機関東京大学

研究代表者

武田 洋幸  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80179647)

キーワードメダカ / 左右軸 / 繊毛 / ダイニン / 鞭毛
研究概要

メダカ変異体スクリーニングの過程で得られた左右軸形成に異常のある変異体ついて、すでに原因遺伝子が判明している2系統(ut016(ktu)とabc)については原因遺伝子の機能解析と表現型との関連の解析、原因遺伝子が判明していない3系統についてはポジショナルクローニングを実施した。
1.既に特定していた2系統の変異体(ktu,abc)の原因遺伝子は、はいずれも機能未知の遺伝子であった。特にktu変異体の原因遺伝子は全く新規のタンパク質で、繊毛の運動性獲得に必須であった。透過型および走査型電子顕微鏡を用いた解析により、ktu変異体では軸糸のダイニン内腕および外腕が欠失しているかその数が著しく減少していることを見いだした。Ktuの特異抗体を作成してその細胞内局在を調べた結果、Ktuは軸糸には存在せず、細胞質中に存在し、ダイニンアーム形成に関与する新しい役割を持ったタンパク質であることが判明した。最近、繊毛病(primary ciliary dyskinesia)の家系で、ヒトKTUが変異を起こしている2家系を特定した(H.Omran博士(Freiburug大)との共同研究)。さらにTOF-MASS解析により、KtuはHsp70と結合するco-chaperoneであることも判明した(現在論文投稿中)。一方、abcに関しては、構造からイオンチャネルと関連するタンパク質であることが判明している。Caイオンとの関係を調べている
2.aA90の原因遺伝子のクローニング:原因遺伝子が未知であった変異体のうち、aA90のポジショナルクローニングに成功した。その結果、aA90は細胞質ダイニンをコードしていることが判明した。現在母性効果を除いたaA90変異体において、鞭毛・繊毛形成の異常を詳細に調べている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Maternal-zygotic medaka mutants for fgfr1 reveal its essential role in the migration of the axial mesoderm but not the lateral mesoderm2008

    • 著者名/発表者名
      Atsuko Shimada
    • 雑誌名

      Development 135

      ページ: 281-290

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The medaka draft genome and insights into vertebrate genome evolution2007

    • 著者名/発表者名
      Masahiro Kasahara
    • 雑誌名

      Nature 447

      ページ: 714-719

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Right-elevated expression of charon is regulated by fluid flow in medaka Kupffer's vesicle2007

    • 著者名/発表者名
      Motoki Hojo
    • 雑誌名

      Development, Growth & Differentiation 49

      ページ: 395-405

    • 査読あり
  • [学会発表] 左右性形成に異常を示すメダカ突然変異体 abecobe の解析2007

    • 著者名/発表者名
      加村啓一郎
    • 学会等名
      第40回日本発生生物学会・第59回日本細胞生物学会合同大会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20070528-20070530
  • [備考]

    • URL

      http://133.11.2.20/users/hassei/takedalab/index.php

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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