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2007 年度 実績報告書

転写コリプレッサー複合体による細胞増殖と分化の制御メカニズム解析

研究課題

研究課題/領域番号 18370093
研究機関国立長寿医療センター(研究所)

研究代表者

津田 玲生  国立長寿医療センター(研究所), 老化機構研究部, 室長 (30333355)

研究分担者 林 永美  国立長寿医療センター(研究所), 老化機構研究部, 研究員 (60421898)
キーワード細胞増殖 / G1期抑制 / 転写コリプレッサー / シグナル伝達 / ショウジョウバエ / p21 / E2F
研究概要

多細胞生物の分化制御過程において細胞増殖と分化の制御が重要であると考えられている。この内、G1期における細胞周期の制御は、癌化や幹細胞の分化に関わる重要な問題を含んでいる。これまでの研究から、転写コリプレッサー複合体の一つであるeb1がG1期の抑制に関わることを突き止めている。本研究はeb1によるG1期抑制の分子メカニズムの解明を目的としている。本年度は、eb1がどのような遺伝子の発現に関わっているのかを詳細に調べ、分子レベルでの抑制メカニズムの解明を目指した。
研究成果
(1) ebiにより発現維持される遺伝子群
ebiの変異体において発現が上昇する遺伝子群についてreal-time PCR法により詳細に調べた結果、G1期抑制に働くdecapo(ショウジョウバエp21ホモログ)、rbf(ショウジョウバエRbホモログ)、roughex(rux)の発現が減少していることを突き止めた。3令幼虫を使ったin situハイブリダイゼーションを行なったところ、これらの遺伝子発現がeb1の変異体で著しく減少していることが確かめられた。これらの結果から、eb1の機能no一つとして、G1における細胞周期抑制因子の発現維持に関わる可能性を見いだした。
(2) ebiにより発現抑制される遺伝子群
同様にebiの変異体により発現が上昇する遺伝子群をreal-timePCRにより検索した結果、CG14545およびCG8399が見いだされた。これらの遺伝子は、E2F依存的な発現抑制機構により制御されている遺伝子群であることから、eb1がE2F依存的な転写抑制に関わっていることが示唆された。
以上の結果から、Eb1がE2F依存的な転写抑制に関わっている可能性が示唆されてきたことから、E2F依存的な転写抑制に重要な機能を持つ1(3)mbtとの複合体の形成を検討し、ChIP解析等によりin vivoにおけるEbiの局在を確かめたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Involvement of the mitochondrial protein translocator component tim 50 in growth, cell proliferation and the modulation of respiration in Drosophila.2007

    • 著者名/発表者名
      Sugiyama S, Moritoh S, Furukawa Y, Mizuno T, Lim YM, Tsuda L, Nishida Y.
    • 雑誌名

      Genetics 176

      ページ: 927-936

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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