研究課題/領域番号 |
18370101
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
中村 晴信 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (10322140)
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研究分担者 |
石川 哲也 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (60082989)
川畑 徹朗 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (50134416)
甲田 勝康 近畿大学, 医学部, 准教授 (60273182)
沖田 善光 静岡大学, 創造科学技術大学院, 助手 (60270310)
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キーワード | 食行動 / 都市化 / 生活習慣 / 機能的潜在性 |
研究概要 |
人類は、狩猟採取の時代においては、主として野菜や果物接種によりエネルギーや栄養素を得ていたが、そのような食料供給は100%自然環境に依存しているため、自然環境の変化によっては、飢餓状態に耐えつつ、狩猟により食用となる動物を確保できた時には、動物性脂質・タンパク質を大量に摂取して、それを体脂肪として蓄積することを繰り返しながら、生存をはかってきた。一方、狩猟採集の時代と異なり、現代は都市化社会という人工環境下にあり、食材も容易に確保できるようになり、その結果、肥満をはじめとする、種々の生活習慣病を招いている。 そこで、本年度は、ヒトの食行動の中でも、野菜摂取に注目し、心拍・脳波解析ソフトウェアを用いたヒトの生理機能の評価として、ノートパソコン上での心拍・脳波解析ソフトウェアを用いて野菜ジュース(生ジュース)摂取前後の自律神経活動及び高次脳機能活動を計測し、その生理データを評価した。その結果、自律神経活動のHeart Rate Variabilityのデータから野菜ジュース摂取前後で鋭敏に交感・副交感神経活動の変化を評価し、さらに聴覚Oddball課題から野菜ジュース摂取前後に応じてERPの波形を評価することができた。 また、都市化により変化してしまった現代人の食行動に注目し、食教育によって再び自然食材を選択する食行動に変容させることにより、味覚を指標にしてその影響を検討したところ、食行動の変容によって、ヒトの味覚がより鋭敏に変化し、食行動の変容が機能的潜在性に影響をあたえることが示された。
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