研究課題/領域番号 |
18380019
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
安藤 敏夫 千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (30026588)
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研究分担者 |
児玉 浩明 千葉大学, 園芸学研究科, 准教授 (70302536)
佐々 英徳 千葉大学, 園芸学研究科, 准教授 (50295507)
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キーワード | ペチュニア / マイクロアレイ / 花色素合成遺伝子 / CHS |
研究概要 |
今年度はマイクロアレイ解析の材料の準備に終始した。 まず、ベイン関連遺伝子について、Petunia integrifoliaの淡色野生変異個体(B1197b)を固定し、市販44品種と交配し、Flの表現型を観察した。ベイン系品種との後代はすべてベインか、ベインと単色が1:1に分離した。また、1品種についてF2の分離比が単色:ベイン=3:1に分離した。以上から、B1197bのもつ淡色遺伝子と品種のベイン遺伝子が同一であり、これらの形質が単一遺伝子支配であることが明らかになった。今後はマイクロアレイを用いて淡色花とベインの遺伝子発現の違いを確認することで、品種ベイン遺伝子の特定への足がかりとする予定である。 また、野生種の白花は制御遺伝子An2の変異による可能性が高いが、市販品種の白花では原因が異なることが予想されている。これもマイクロアレイで解析する予定であったが、今年度は品種とP.axillarisの白花の違いを含有成分と既知の色素合成遺伝子の発現から研究した。花冠の含有成分は品種が有機酸であったのに対し、P.axillarisではフラボノールであった。このことから品種では合成系の上流で変異が起きていることが予想された。既知の色素合成遺伝子の発現を調べると、品種ではCHS-AとCHS-Jが抑制されていたが、P.axillarisではCH3-Jのみが抑制されていた。さらに詳しく調べたところ、品種ではCES-AのsiRNAが蓄積しており、市販白花品種はサイレンシングによってCHS-Aの発現が抑制されていることが判明した。
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