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2006 年度 実績報告書

農薬に依存しないマイクロバブルオゾン水利用による環境保全型農業の構築

研究課題

研究課題/領域番号 18380024
研究機関高知大学

研究代表者

福元 康文  高知大学, 農学部, 教授 (80036748)

研究分担者 吉田 徹志  高知大学, 農学部, 教授 (10145112)
島崎 一彦  高知大学, 農学部, 助教授 (20196471)
土佐 幸雄  神戸大学, 農学部, 教授 (20172158)
西村 安代  長崎総合科学大学, 人間環境学部, 講師 (20435134)
キーワードオゾン水 / マイクロバブル / 安心 / 環境保全型農業 / 安全 / 野菜 / 病害防除 / 青枯れ病
研究概要

マイクロバブルオゾンは水中でゆっくりと浮上していく間にナノレベルまで縮小し,気泡内のオゾンを完全に水中ぺ溶かし込んで気泡が消滅し,オゾンが空気中に排出されることがないため安全性が高い.さらにマイクロバブルの優れた溶解力は,高効率でオゾンを処理水中に短時間で溶解させることが可能であった.トマト根部へのオゾン水に対する耐性試験では18ppmの高濃度に対し根部の成育障害は認められず,地上部への散布試験でもオゾン14ppmまでの濃度に対し茎葉への障害は認められず健全な成育を示した.また,トマトめ養液栽培におけるマイグロバブルオゾン水を用いた青枯れ病の予防効果について,青枯れ病の発生率:1回目の試験においてオゾン水無処理でぽ青枯れ病の接種が無処理,低濃度,高濃度でそれぞれ10.0,33.3,83.3%となった.オゾン5ppm処理では低濃度接種区の発病を完全に抑制したが,高濃度接種区ではその効果は小さかった.2回目の試験では1回目同様低濃度接種区のオゾン5ppm処理で発病が完全に抑制され,10ppmによる抑制効果も認められた.3回目の試験では低濃度接種区の発病はオゾン5ppm,10ppm処理でともに抑制効果が高かったが,高濃度接種区では抑制効果は小さくなった.しかし高濃度接種区は現実には考えられないほどの高濃度である.ただ特定の処理区で抑制効果が認められないところがあり,その要因として,オゾンと菌の接触め微妙な時間的ずれが考えられたので,今後実用に耐えられるようにオゾン濃度がー定時間維持可能なNFT栽培での検証を計画している.環境保全の面から排培養液を栽培施設外に出さない循環式養液栽培への移行が望まれている今日,病害防除の観点から,長期利用に耐え得る養液栽培を目指し,マイクロバブルオゾン水による効果的利用法の確立に努める.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ヤシガラ・バーク成型培地を用いた養液栽培での日射比例給液制御による長段どりトマトの高糖度果実生産2006

    • 著者名/発表者名
      細川卓也, 小松秀雄, 前田幸二, 中村和洋, 吉田徹志, 福元康文
    • 雑誌名

      園芸研究 5(1)

      ページ: 267-274

  • [雑誌論文] キチン質の分解による無機態窒素の増加と葉菜の生産との関係2006

    • 著者名/発表者名
      竹崎あかね, 福元康文, 麻木均
    • 雑誌名

      キチン・キトサン 12(2)

      ページ: 49-55

  • [雑誌論文] キトサンによるカーネーション萎凋病の発病抑制2006

    • 著者名/発表者名
      竹崎あかね, 富岡啓介, 中山正仁, 福元康文, 仲照史
    • 雑誌名

      キチン・キトサン 12(2)

      ページ: 56-60

  • [雑誌論文] マイクロバブルオゾン水の養液栽培への利用開発1.マイクロバブルオゾンの溶解力とトマト根部のオゾン水に対する耐性2006

    • 著者名/発表者名
      福元康文, 橋詰和人, 西村安代
    • 雑誌名

      園芸学会雑誌 75別1

      ページ: 378

  • [雑誌論文] マイクロバブルオゾン水の養液栽培への利用開発2.マイクロバブルオゾン水によるトマトの青枯れ病予防効果2006

    • 著者名/発表者名
      福元康文, 西村安代, 橋詰和人
    • 雑誌名

      園芸学会雑誌 75別1

      ページ: 559

  • [図書] 水 10節マイクロバブルオゾン水の農業への利用2006

    • 著者名/発表者名
      福元康文, 西村安代, 橋詰和人
    • 総ページ数
      11
    • 出版者
      技術教育出版社

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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