研究課題/領域番号 |
18380024
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
福元 康文 高知大学, 農学部, 教授 (80036748)
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研究分担者 |
吉田 徹志 高知大学, 農学部, 教授 (10145112)
島崎 一彦 高知大学, 農学部, 准教授 (20196471)
土佐 幸雄 神戸大学, 農学部, 教授 (20172158)
西村 安代 長崎総合科学大学, 人間環境学部, 講師 (20435134)
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キーワード | オゾン水 / マイクロバブル / 殺菌力 / 酸化力 / 安心 / 環境保全型農業 / 農薬 / 安全 |
研究概要 |
オゾンは強力な酸化力有し、この強力な酸化力(殺菌力)は、19世紀頃からヨーロッパを中心に様々な分野に於いて利用されており、日本では上下水道を始めとし、医療、食品等でも利用されその効果を発揮している。しかし気相でオゾンを利用するには危険を伴う。本提案課題で使用装置から発生するマイクロバブルは、オゾンを水中に投入するとオゾンが空気中に排出されることがないため安全性が高く、高効率でオゾンを処理水中に短時間で溶解させることが可能である。また液相オゾン濃度の半減期が60分と従来と比較して3倍も長い。このマイクロバブルオゾン水製造技術を応用することで、強力な殺菌効果を農業において利活用した結果、養液栽培で防除がもっとも困難とされているアオガレ病菌に対し強力な殺菌効果を発揮した。しかし特定の処理区で抑制効果が認められないところがあり、その要因として、オゾンと菌の接触の微妙な時間的ずれが考えられた。またマイクロバブルオゾン水のイチゴの茎葉散布や培養液へ溶解で茎葉野菜の生育促進が認められた。環境保全の面から排培養液を栽培施設外に出さない循環式養液栽培への移行が望まれている今日、病害防除と生育促進の観点から、養液栽培における長期利用に耐え得る培養液利用の可能性が示唆された。また土耕栽培にあってはマイクロバブルオゾン水の散布で殺ダニ効果が認められ、多潅水による雑草の防除効果も得られ、地上部の殺虫、殺菌効果と土壌殺菌効果とあわせ、今後の利活用に大いなる希望が得られている。
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