研究課題/領域番号 |
18380037
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐原 健 北海道大学, 大学院農学研究院, 助手 (30241368)
|
研究分担者 |
安河内 祐二 農業生物資源研究所, 昆虫ゲノム研究・情報解析ユニット, 主任研究員 (50355723)
|
キーワード | カイコ / BAC / FISH / タバコスズメガ / Pieris brassicae / ヤママユガ科 / 性染色体 / 鱗翅目昆虫 |
研究概要 |
本年度計画通りに1)クワコでのBAC-FIFSH、2)Manduca sextaでBAC-FISH研究の基盤形成、3)オオモンシロチョウでのBAC-FISH準備、4)別種間でのW染色体比較の研究を進捗させた。 1)Z染色体座乗が確認されているカイコBACプローブを用いてクワコZ染色体へのFISHを行うことに成功するとともに、両種Z染色体のシンテニーと遺伝子座乗順序の保存を明らかとした。 2)Manduca sextaのBACライブラリーを入手し、PCRスクリーニング系を構築した。染色体標本作製は予定通り海外にて行えた。本年度中にサンプル、実験ツールともに整えることができ、これまでにZ座乗遺伝子を含む2BACを細胞遺伝学的に同定した。 3)北大北方生物研フィールド科学センターの協力により、十分量の幼虫が確保でき、染色体標本、多型解析用DNAサンプル、BACライブラリー作成用個体を整えることができた。研究が予定よりも早く進んでいるため、ライブラリー作製を本年度中に行った。 4)別種間でのCGHに先立ち、カイコW染色体由来のBACによる他種鱗翅目間のW染色体同定を試み、クワコでのみ可能であることを明らかにした。この結果に基づき、カイコとOrgyia属間におけるCGHはWの配列相同性が無いことが推測された。次に、別種間CGHでもクワコがカイコゲノムプローブで認識されることを明らかにした。Samia属2亜種+3個体群間でのCGHでは個体群によるシンジュサンWの認識の可および不可のあることを見いだした。近縁種であるAnthereae属間ではW染色体の保存性が無いことが証明された。
|