本研究は木質廃棄物などを含む木質バイオマスからカ-ボンナノチュ-ブなどを含む木質炭素複合材料から、リチウムイオン二次電池の負極用炭素電極の開発を目指す。リチウムイオン二次電池は、携帯電話やノ-トパソコンなどに用いられているモバイルツ-ルに必要不可欠の駆動用電源であるが、軽量化と大容量化がますます求められている。申請者等が世界に先駆けて開発した木質系炭素複合材料は、Liを吸蔵できしかも負の一定電位を与えられるので、リチウムイオン二次電池の負極として理想的な材料である。また、木質系炭素が多層カ-ボンナノチュ-ブを含む場合は、リチウムが結晶子の層間にド-プされても面間隔の増大が起こりにくく、負極変形を抑えることができるので優れたサイクル特性を得ることができる。
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