研究概要 |
1.フィールドデータとリモートセンシングデータの融合技術の開発 (1)フィールドサーバ(FS)による現地モニタリング: FSを複数設置する方式より, Zigbeeによるセンサネット方式の方が経済的に有利であると判断されたので,今年度はFSによる観測に加えてこの方式による土壌水分観測の可能性を9討した。その結果,Zigbee方式は数十メートル間隔であれば土壌水分を測定する上で実用的であることがわかった。 (2)土地利用分布からの表層土壌水分の動態モデルの開発: 傾斜地でのキャベツ栽培を主とする嬬恋地区の土地利用の特性を考慮して,土壌侵食量の推定に展開可能なWEPPを選び,現地土壌に適用すべきパラメータについて検討した。 2.衛星データを用いた土壌水分量の面的把握 (1)リモートセンシングによる調査実験: 今年度購入した空間情報統合システムを用いながら調査地区における畑地表面のスペクトルと地表面温度を測定した。さらに,同日の衛星データを入手して,調査地区周辺の広域の表面植生の分布特性を解析した。 (2)土地被覆分布の作成: AVNIR-2データを用いてキャベツの生長に応じて変化する畑の被覆率を推定するアルゴリズムを構築した。ミクセル分解手法を用いて画素内のカテゴリの被覆率を推定しキャベツ被覆率マップを作成した。 3,傾斜畑地表層における水分動態予測プログラムの開発と実装 1(2)の研究が進まなかったので,本年度の実施は見送った。
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