研究分担者 |
服部 九二雄 鳥取大学, 農学部, 教授 (00032300)
高田 龍一 松江工業高等専門学校, 環境建設工学, 教授 (00321472)
石井 将幸 島根大学, 生物資源科学部, 准教授 (50293965)
緒方 英彦 鳥取大学, 農学部, 准教授 (90304203)
佐藤 周之 高知大学, 農学部, 准教授 (90403873)
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研究概要 |
1.フェノールフタレイン(pp)の呈色程度は対象とする試料のpHによって異なり,呈色域においてppは徐々に濃くなっていく。したがって,コンクリートにppを噴霧した場合においても呈色のグラデーションが視認できる可能性が示唆される。また,RGB値を分析した結果,呈色の度合いを支配するのはG(緑)である可能性が示唆されたため,コンクリートにおいても画像から中性化の進行度合いを評価できる可能性がある。 2.セメント硬化体からのCa^<2+>の溶出濃度は,浸漬時間の増加に伴い対数的な増加傾向を示す。セメント硬化体は水中養生により密実な水和組織を形成するため,溶出速度は小さくなる傾向がある。W/Cを高くすれば単位体積におけるセメント硬化体中の水和生成物量が減少するため,溶出量が減少する。 3.表面から凍害劣化が進行したコンクリートでは,超音波伝播速度が急激に小さくなる位置が存在し,それより深い位置での超音波伝播速度はほぼ一定になる傾向がある。研磨法では,超音波伝播速度が急激に小さくなるこの位置を特定することが可能である。実際の構造物で研磨法による凍害劣化深さの診断を行う場合,凍害劣化の進展期までの段階であれば評価が可能であるが,加速期,劣化期の段階では評価が不可能である。 4.水路の補修工法用モルタルに対して選択的摩耗試験を行った結果,ポリマーセメント比は付着性と曲げ耐性の付与に必要な最小限の量とすること,所要の圧縮強度を満たす範囲内で骨材量を多くすること,施工性が確保できる範囲内で最大骨材粒径を大きくすること,で十分な耐摩耗性が得られることが明らかになった。
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