研究概要 |
都市のビル郡地区では下層郊外風により都市ドームと呼ばれる大気塊が形成されすっぽりとビル群を中心に都市を包み境界層の内側はヒートアイランドになる.ビル群では大気の流れが途絶え熱汚染の状況に改善の余地はない.しかし,都市ドーム内の部分々々で効果的に温度勾配とそれに伴う水ポテンシャル勾配や圧力ポテンシャル勾配を人為的に発生させることで空気の流れが生ずる可能性がある.課題は,いかに効果的に温度勾配を発生させるかである.問題解決のためのハードウェアは最新のコンクリート構造物表面の薄層緑化(高速応答性潜熱冷却)および広域緑化対応バイオマス資材および広域環境計測制御ネットワークシステム等である.平成18年度は計画通り下記のような2つのフェーズについて研究を進めた, 第1フェーズ 1.実験施設の設置は,当初予定のエアドームを予算の関係で人工気象気に変更してた.設置現場の整備を行った.潅水設備設置も合わせて実施した.コケパネルを発注してコケパネルの養生を実施した. 2.スナゴケ生理活性モニタリングについては堀場製作所コケ光合成評価システムの整備を実施した.コケパネル表面可視画像による光合成活性度のソフトセンシング用データ収集し,光合成活性度のソフトセンシングシステム作成中である.スケールダウンモデルに合わせて熱流体解析システムの導入し熱流体解析も平行して実施した. 第2フェーズ 1.実験施設の稼動テストは問題なく,データモニターについては無線LAN対応を考慮中である. 2.コケパネル設置については呼び実験を重ね,擬似植物でデータを収集した.擬似植物による潅水テスト,熱流体解析システム用の模型実験施設の環境パラメータ決定およびコケ光合成活性モニターシステムテストについては今後継続する.
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