研究概要 |
本年度は最終年度としてこれまでの成果に基づいて開発したシステムの性能向上と評価を行った。 (1)NIRによる肥料成分高効率計測システムの確立 18・19年度に開発したシステムの精度と安定性を確認するために,品質取引制度で得られたNIRスペクトルを用いて成分測定を行うシステムの整備を行った。NIR測定が液体サンプルから細裂NIR法に変更されたのでこれに対する計測システムを確立し,実用性が高いことを示した。 (2)GISを活用した圃場一筆成分管理システムの確立 製糖期間中にNIRで得られる測定データをGISにマッピングするシステムを作製した。 (3)衛星RSおよび地上RSとの連携による圃場内可変施肥システム NIRおよびGISと衛星RSおよび近接RSをリンクさせたNIR-GIS-RS空間情報システムを完成させ,圃場単位の平均的な値だけでなく圃場内の生育診断を精密に行った。 (4)車載型簡易システムおよび可変施肥シミュレータの開発 GPSで位置確認を行いながら圃場を識別し, NIR-GIS-RS空間情報システムとのリンクによって可変施肥を実施する車載型の簡易システムの基本構造を作製した。 (5)成果のとりまとめを行い,報告書の作成を行った。 本研究で開発したシステムは,実用化に近いレベルまで達することができた。今後,実用化を図りながら一層の性能向上に努めたい。
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