研究課題/領域番号 |
18380180
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (10292096)
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研究分担者 |
横山 直明 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 准教授 (80301802)
杉本 千尋 北海道大学, 人獣共通感染症リサーチセンター, 教授 (90231373)
高島 康弘 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (20333552)
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キーワード | Neospora caninum / プロテオーム / 感染機構 / 抗原タンパク質 / 薬剤標的分子 / 組換えワクチン / 抗原虫薬 / MALDI-TOF-MS |
研究概要 |
本研究ではプロテオーム解析手法を用いて、ネオスポラ原虫の宿主細胞への吸着・侵入に関わるタンパク質の網羅的同定と新規ワクチン・薬剤標的分子の発掘を目的として実施する。本年度に実施した研究内容と得られた研究成果は以下の通りである。 1.ネオスポラ原虫虫体を溶解し、2-DEにて展開した後に、銀染色により全タンパク質を可視化したところ、約620種類以上のタンパク質スポットが検出された。 2.一方、2-DEにて展開したタンパク質を膜に転写した後にネオスポラ感染血清を用いたイムノブロットを行い、抗原タンパク質の同定を行ったところ約80種類の抗原タンパク質スポットが検出できた。 3.上記で検出された抗原タンパク質についてMALDT-TOF-MS解析を行ったところ、約50種類のタンパク質の同定に成功した。その多くが虫体のマイクロネーム、ロプトリー、デンスグラニュー及び膜由来のタンパク質として同定された。 4.上記で同定された抗原タンパク質の中、約10種類のタンパク質はネオスポラ原虫と近縁なトキソプラズマ原虫(人獣共通感染症を引き起こす)との交差抗原として同定され、両原虫感染症に対する共通ワクチン候補としての検討が待たれる。
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