研究課題/領域番号 |
18380190
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高垣 美智子 千葉大学, 園芸学研究科, 准教授 (00206715)
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研究分担者 |
江頭 祐嘉合 千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (80213528)
倉内 伸幸 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (00256835)
小沢 聖 独立行政法人国際農林水産業研究センター, 熱帯・島嶼研究拠点, プロジェクトリーダー (40360391)
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キーワード | 環境浄化 / 硝酸態窒素 / 河川水 / 機能性成分 / 光質 / 花芽分化 |
研究概要 |
エンサイを用いた草生水路の底に堆積した収穫残渣及びSS沈殿物からの室素再放出を防ぐため、堆積物の利用方法を検討した。堆積物中の全窒素含有率は1.6%程度であった。粗粒砂との混合率を変えた培地を作成し、コマッナとトウガラシの育苗試験をした。堆積物を50%以上混合した培地では両作物とも市販の育苗培土と同程度の生育を示し、またその肥効は市販の育苗培土に比べ長期間観察された。これらより堆積物を育苗培土として利用することは可能であることが示唆された。 また、開花制御技術を開発するため、エンサイの花芽形成に関与する光条件を検討した。人工気象室内で第4葉齢期の植物体に、3種類の人工光(青469-472、緑520-524赤623-626nm)を一定日数16時問ずつ照射し、草丈、各節位の花芽形成の有無を測定した。草丈は15日間処理、20日間処理区の青色区で高まり、花芽形成数は5、10、15日処理区において緑色区で多く、次いで赤色区、青色区の順となった。以上より青色光にはエンサイの伸長を促進る働きが、また花芽形成は青色光によって抑制され緑色光によって促進される可能性が示唆された。 さらに、機能性の系統間差異を評価した。選抜したエンサイ2系統から色素成分を抽出し、マウスに経口投与後、四塩化炭素で急性肝炎を誘発し、肝障害予防効果を検討した。その結果、分画成分に強い肝臓障害発症抑制作用が認められた。特に野生系統は微量で効果を示した。一方、分画成分をヒト急性前骨髄性白血病細HL-60(ガン細胞)の培養液に添加したところ、細胞の増殖を強く抑制し、アポトーシスを誘導した。特に野生系統のものに強い効果が見られた。さらにこれらとレチノイドの一種と併用すると分化誘導の止昇力観察された。
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