研究課題/領域番号 |
18380195
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
岩崎 貢三 高知大学, 農学部, 教授 (40193718)
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研究分担者 |
康 峪梅 高知大学, 農学部, 准教授 (70284429)
田中 壮太 高知大学, 大学院・黒潮圏海洋科学研究科, 助教 (10304669)
桜井 克年 高知大学, 農学部, 教授 (90192088)
金 哲史 高知大学, 農学部, 教授 (30234339)
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キーワード | ベトナム / 国際情報交換 / 環境汚染 / 環境修復 / 集積植物 / 鉛 / ニッケル / 残留農薬 |
研究概要 |
本研究は、ベトナム・ハノイにおいて、農耕地土壌・環境水の有害金属および有機塩素系農薬による汚染調査を実施するとともに、植物を用いた浄化・修復技術を確立することを目的とする。 平成19年度は、2006年11月23日〜12月1日に、ハノイ北部のThanh Hoa県のクロム鉱山で採取した植物および周辺水田土壌の分析を実施した。その結果、周辺水田土壌表層のクロム、コバルト、ニッケル含量は著しく高く、雨季の河川氾濫等により鉱山土壌粒子が水田に流入していると推察された。また、クロム鉱山に生息していたChrysopogon aciculatusは、ニッケル集積植物である可能性が示唆された。さらに、2005年に実施した現地調査で、高い鉛、ヒ素、銅含有率が観察されたBidens pilosaを水耕試験に供したところ、根での非常に高い鉛集積性が確認された。今後、本植物の鉛蓄積特性を明らかにし、鉛汚染排水浄化への応用について検討する。 一方、紅河流域で採取した畑土壌の残留農薬を一斉分析した結果、特に、河川氾濫の影響の及ばない地域において、多種類の残留農薬が検出され、粘土含量の差異が土壌による残留農薬の保持に影響していると考えられた。また、一部の圃場では、使用の禁止されているDDT類の残存が確認され、対策が必要と思われた。今後、畑作物可食部中の残留農薬分析を進めるとともに、作物への各種有害物質の移行性を抑制する方法についても検討する。
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