• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

受精に関与する新規ユビキチン化酵素の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18390022
研究機関名古屋大学

研究代表者

澤田 均  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60158946)

研究分担者 原田 淑人  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50362223)
キーワード受精 / 精子 / プロテアーゼ / プロテアソーム / ユビキチン / ホヤ / ウニ
研究概要

上記研究課題に関して,当初の計画に従って研究を行ったので報告する。
精子ユビキチンープロテアソームシステム(UPS)は、マボヤ精子の卵外被通過の際に精子通過口を開けるライシンとして機能している事をすでに報告している。当初、卵黄膜成HrVC70をユビキチン化する酵素(E1/E2/E3)をマボヤ精子浸出液から精製することを試みたが、構造解析を行うのに十分な量が得られなかった。そこで、カタユウレイボヤを用いて、精巣で発現しているE2とE3をゲノムデータベースから検索することにした。E3に関しては昨年度の実績報告で報告しているので、今年度はE2に焦点を当てて探索を行った結果を報告する。遺伝子モデルから精巣で高発現している複数のE2候補分子を見出し、それが実際に精巣で発現しているか否かをRT-PCR法により確認した。その結果、ある候補分子が精巣と筋肉で特異的に発現していることが示された。こ酵素が受精に関与するか否かを調べる目的で、発現タンパク質をマウスに免疫し、抗体の作製を試みた。しかし、免疫原性が極めて低く、力価の高い抗体は得られていない。そこで現在、本タンパク質をラットに免疫し、単クローン抗体の作製を試みている。得られれば、それを用いて受精阻害実験等を行う予定である。
ホヤの場合、先体胞が非常に小さく、精子反応時に先体反応を起こしているか否は見解が一致していない。そこで今回、先体反応が明白な数種類のウニ(ムラサキウニ,アカウに,バフンウニ)を用いて、マボヤと同様の酵素系が先体内容物(先体反応後の上清)中に存在するか否かを検討した。その結果,少なくともプロテアソームは先体内容物中に存在することが確認された。また、ウニでは卵黄膜が受精前からユビキチン化されていることが示唆され,哺乳類における報告と類似していた。今後は、ホヤとウニの配偶子ユビキチン化酵素の同定を試みる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Proteins interacting with the ascidian vitelline-coat sperm receptor HrVC70 as revealed by yeast two-hybrid screening.2007

    • 著者名/発表者名
      Harada, Y., Sawada, H.
    • 雑誌名

      Molecular Reproduction and Development (Epub ahead of print)

  • [雑誌論文] Effects of proteasome inhibitors on fertilization of the sea urchin Anthocidaris crassispina.2007

    • 著者名/発表者名
      Yokota, N., Sawada, H.
    • 雑誌名

      Biological and Pharmaceutical Bulletin (印刷中)

  • [雑誌論文] Participation of proteasome-associating complex PC500 in starfish oocyte maturation as revealed by monoclonal antibodies.2006

    • 著者名/発表者名
      Sawada, M.T., Tamura, T., Mitani, Y., Kaya, M., Ito, G., Hashimoto, H., Sawada, H
    • 雑誌名

      Biochem. Biophys. Res. Commun. 349-2

      ページ: 694-700

  • [図書] 新編「精子学」(毛利秀雄、星元紀 監修)2006

    • 著者名/発表者名
      澤田 均 ほか
    • 総ページ数
      489
    • 出版者
      東京大学出版会

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi