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2006 年度 実績報告書

膜タンパク質機能構造の効率的解析を目的とする動的光アフィニティー技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18390036
研究機関富山大学

研究代表者

友廣 岳則  富山大学, 大学院医学薬学研究部, 助教授 (70357581)

研究分担者 畑中 保丸  富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (30111181)
水口 峰之  富山大学, 大学院医学薬学研究部, 助教授 (30332662)
キーワード光アフィニティーラベル / ジアジリン / 膜受容体 / 固相スクリーニング / リガンド結合解析
研究概要

薬物受容体の多くは膜タンパク質であることが知られているが、結晶化や精製が難しいためX線結晶構造解析やNMRによる相互作用部位解析は一般的に困難である。光アフィニティーラベル技術は原理的にin situ解析が可能な技術であり目的タンパク質の精製を必要としないが、その解析過程が煩雑であった。本研究では、結合タンパク質の同定及びその機能部位の構造解析を効果的に行える光ラベル技術開発を目的とする。
この基本戦略には光クロスリンカーの機能化による効率化と固相光アフィニティーキャプチャー法を利用したハンドリングや精製の効率化が必須であり、平成18年度は本手法の根幹となるツール化合物の設計、合成及びその評価を行った。効率的な選択的精製には光反応性プローブに精製用タグをリガンドに導入する必要があるが、リガンドの親和性やラベル効率を下げないように設計することが重要である。これを踏まえて切断性リンカーを応用したポストタグ手法を試みた。つまり相互作用時には可能な限り単純化したリガンドを用い、クロスリンク後にタグを導入することにした。
今回、チオリン酸エステル化合物に着目した。チオリン酸結合は通常の生理条件である中性では安定だが弱アルカリ性では解裂してチオールとリン酸が生成する。従って、チオール側に光反応基があればタンパク質のクロスリンク部位にチオールが導入されることになる。実際には、GTP誘導体を合成し、シグナル伝達などに重要な働きを行っているGタンパク質H-Rasのラベル化を行った。ラベル後、PS結合を切断し、チオール指向性官能基をつけたビオチン化合物を反応させたところ、ラベルタンパク質のポストタグ法による検出に成功した。一方、チオール含有化合物を選択的に精製するために、金属キレートを利用した非特異的吸着の少ない固相スクリーニング法の開発に着手した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Photochemical Nucleophile Mapping : Identification of Tyr311 within the the Catalytic Domain of Rabbit Muscle Glyceraldehyde-3-phosphate Dehydrogenase2007

    • 著者名/発表者名
      Y.Hatanaka
    • 雑誌名

      Photochemistry and Photobiology 83

      ページ: 1-5

  • [雑誌論文] A Simple and Efficient Photoaffinity Method for Proteomics of GTP-Binding Proteins2007

    • 著者名/発表者名
      M.Kaneda
    • 雑誌名

      ChemBiochem 8

      ページ: 595-598

  • [雑誌論文] Simple and Versatile Method for Tagging Phenyldiazirine Photophores2006

    • 著者名/発表者名
      H.Nakashima
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society 128

      ページ: 15092-15093

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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