研究課題/領域番号 |
18390057
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
高田 邦昭 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20129290)
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研究分担者 |
萩原 治夫 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (80189464)
青木 武生 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (70150919)
鈴木 健史 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助手 (00261868)
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キーワード | グルコーストランスポーター4 / アクアポリン2 / 小胞 / トラフィッキング / エンドソーム / 水輸送 / ゴルジ装置 / チャネル |
研究概要 |
筋細胞や脂肪細胞で発現しているグルコーストランスポーター4(GLUT4)と腎臓集合管主細胞で発現しているアクラポリン2は、ともに通常は細胞内小胞に局在し、それぞれインスリンやパゾプレシン刺激時に細胞表面へ移行して糖輸送や水輸送にあずかっている。小胞トラフィッキングにより調節が行われているこのような輸送体やチャネルの、細胞内局在部位や動態を培養細胞系で解析した。まず、GLUT4の挙動を多重標識法で調べるために、GLUT4をグリーンフルオレッセントプロテイン(GFP)で標識し、アクアポリン2を発現するMDCK細胞に導入して、その局在を非標識アクアポリン2と比較した。まず、MDCK細胞で発現させたGFP標識GLUT4と非標識GLUT4の局在を蛍光抗体法により比較し、GFP標識により、GLUT4の局在に変化のないのを認識した。GFP標識GLUT4は主として細胞内の核周囲部に局在した。ゴルジ装置のマーカーとしてゴルジ58k蛋白質、TCNのマーカーとしてヒューリンコンベルターゼなどと比較したところ、GFP標識GLUT4はゴルジ装置やTGN域にあるのが判明した。次に、アクアポリン2との分布局在を多重標識法で検討した。アクアポリン2は、Rab11陽性の頂部細胞膜直下の小胞に主として分布し、ゴルジ装置やTGNにはほとんどみられなかった。初期エンドソームマーカーのEEA1で標識すると、GLUT4との共局在はみられたが、アクアポリン2はほとんどEEA1陰性だった。このように、アクアポリン2貯蔵部位は、GLUT4貯蔵部位とは基本的に異なるコンパートメントであった
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