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2008 年度 実績報告書

水チャネル・アクアポリン2をモデルとしたエンドソーム・ポストエンドソーム系の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18390057
研究機関群馬大学

研究代表者

高田 邦明  群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20129290)

キーワードグルコーストランスポーター / アクアポリン2 / 小胞 / トラフィッキング / エンドソーム / 水輸送 / ゴルジ装置 / チャネル
研究概要

生体膜水チャネルタンパク質であるアクアポリン2(AQP2)は、腎臓集合管の主細胞で発現し、通常は細胞内の小胞膜に局在している。この小胞は、バソプレシン刺激によりエクソサイトシスされ、小胞膜が細胞膜と融合することにより、小胞膜にあるAQP2は頂部細胞膜へと移送される。この結果AQP2は細胞表面に露出され、細胞膜の水透過性を上昇させ、水の再吸収に関与している。バソプレシン刺激による細胞内でのシグナル伝達には、バソプレシンV2受容体を介したプロテインキナーゼAが関与し、その活性化によりAQP2がリン酸化されることによりAQP2小胞の細胞膜への融合が起こるとされる。そこで、今回作製もたリン酸化AQP2を特異的に認識する抗体を用いて、リン酸化AQP2と全AQP2との分布局在を免疫電子顕微鏡法を用いて検討した。ラット腎臓集合管主細胞では、アルデヒド固定馳してからクリオスタット切片を作製し、ナノゴールド・プレエンベッディング法により免疫標識した。AQP2を発現したMDCK培養細胞では、トライトンX100でパーミアビラアイズしてナノゴールド法標識をおこなった。ラット集合管細胞では、バソプレシン刺激前は、AQP2は細胞膜直下の小型小胞や、少し深部の比較的大きな小胞に局在していた。バソプレシン刺激により、ほとんどのAQP2は細胞表面へと移行した。リン酸化AQP2抗体を用いてリン酸化されたAQP2の局在を電顕レベルでみると、刺激時には細胞表面に局在していたが、非刺激時にも細胞内小胞にあるAQP2でリン酸化がみられた。AQP2を発現させたMDCK細胞でも同様な結果が得られた。以上の結果から、超微形態レベルでも、細胞表面AQP2のみならず、一定量の細胞内AQP2はリン酸化されているのが明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Immunolocalization of water channel aquaporins in the vomeronasal organ of the rat: Expression of AQP4 in neuronal sensory cells.2008

    • 著者名/発表者名
      Ablimit A
    • 雑誌名

      Chemical Senses 33

      ページ: 481-488

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Long-term forskolin stimulation induces AMPK activation and there by enhances tight junction formation in human placehtal trophoblast BeWo cells.2008

    • 著者名/発表者名
      Egawa M
    • 雑誌名

      Placenta 29

      ページ: 1003-1008

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Localization and trafficking of aquaporin 2 in the kidney.2008

    • 著者名/発表者名
      Takata K
    • 雑誌名

      Hisochem Cell Biol 130

      ページ: 187-209

    • 査読あり
  • [学会発表] Intracellular localization and trafficking of water channel aquaporin 2 (AQP2).2008

    • 著者名/発表者名
      Takata K
    • 学会等名
      9th Asia-Pacific Microscopy Conference
    • 発表場所
      Jeju, Korea
    • 年月日
      20081102-07
  • [学会発表] Localization and trafficking of aquaporin 2 in the kidney.2008

    • 著者名/発表者名
      Takata K
    • 学会等名
      50th Symposium of the Society for Histochemistry (Rober Feulgen Lecture 2008)
    • 発表場所
      lnterlaken, Switzerland
    • 年月日
      20081001-04
  • [図書] からだと水の事典(佐々木成、石橋賢一編)2008

    • 著者名/発表者名
      高田邦昭
    • 総ページ数
      375
    • 出版者
      朝倉書店、東京

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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