研究課題/領域番号 |
18390057
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
高田 邦昭 群馬大学, 学長 (20129290)
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研究分担者 |
鈴木 健史 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00261868)
松崎 利行 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30334113)
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キーワード | アクアポリン2 / エンドソーム / 小胞 / トラッフィッキング / 水輸送 |
研究概要 |
アクアポリン2は、腎臓の集合管に発現する水チャネル分子で、尿の濃縮の最終段階において管腔内からの水再吸収により尿量を決定するのに重要な役割を果たしている。バソプレシン刺激により、細胞内のポストエンドソーム系に属するアクアポリン2貯蔵小胞は、エキソサイトシスにより頂部細胞膜と融合し、アクアポリン2を細胞表面に移送する。一方刺激がオフになると、細胞表面のアクアポリン2はエンドサイトシスにより細胞内エンドソーム系へと取り込まれる。この細胞内での小胞トラフィッキング調節において、バソプレシン刺激によるアクアポリン2分子リン酸化の関与をみるために、リン酸化アクアポリン2分子を特異的に認識する抗体をリン酸化部分ペプチドを抗原として作製した。この抗体を用いて、ラット腎臓の集合管主細胞について、バソプレシン刺激の有無によりリン酸化の程度と局在とを蛍光抗体法とコロイド金免疫電顕法により観察した。バソプレシン刺激の有無にかかわらず、細胞内、細胞表面にあるアクアポリン2の両者ともに一定程度のリン酸化が認められた。アクアポリン2を発現させたMDCK細胞にフォルスコリン刺激を加えると、小胞アクアポリン2は頂部細胞膜へと移行した。この過程においても、小胞、細胞表面ともに一定量のリン酸化はみられ、特に細胞表面のリン酸化が顕著といった傾向は認められなかった。さらに、バソプレシンを遺伝的に欠損するブラッテルボロ・ラットでの細胞内アクアポリン2でも同様のリン酸化がみられた。以上の結果は、アクアポリン2のリン酸化はその細胞内での局在を一義的には規定している訳ではないことを示している。さらに細胞内小胞系と細胞表面との関係をみるために、ポリリジンコートのカバースリップをMDCK細胞の頂部に圧着することにより、頂部細胞膜とその近傍の小胞の標本を作製し、蛍光抗体法や走査電顕により構造の確認をおこなった。
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