細胞分裂における染色体の動態と高次構造に関する顕微形態機能解析

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18390058
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 解剖学一般(含組織学・発生学)
• 研究機関: 新潟大学
• 研究代表者: 牛木 辰男 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40184999)
• 研究分担者: 星 治 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10303124) ; 甲賀 大輔 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30467071)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2008
• キーワード: 細胞微細形態学 / 細胞分裂 / 染色体 / 原子間力顕微鏡

研究概要

細胞分裂時における染色体の挙動と構造変化は、遺伝情報(DNA)の運搬と分配を考える上できわめて重要である.そこで、本研究では、染色体の形成(凝縮)、分配(染色分体形成)、消失(脱凝縮)のメカニズムを、染色体の構造的側面から解析した.その結果、染色体は分裂後期まで凝縮を続けること、中期染色体には凝縮度の部位差があること、この部位差が、染色体タンパク質の局在と関連していること、また分裂期前のDNA合成のタイミングとも関連していることが明らかになった.

研究成果

• [雑誌論文] High-speed AFM of human chromosomesin liquid (2008)
  • 著者名/発表者名: LM Picco, PG Dunton, A Ulcinas, DJ Engledew, O Hoshi, T Ushiki, MJ Mile
  • 雑誌名: Nanotechnology 19, 384018 ページ: 6
  • 査読あり
• [雑誌論文] Techniques for imaging human metaphase chromosomes in liquid conditions by atomic force microscopy (2008)
  • 著者名/発表者名: T Ushiki, M Shigeno, and O Hoshi
  • 雑誌名: Nanotechnology 19, 384022 ページ: 5
  • 査読あり
• [雑誌論文] Atomic force microscopy for imaging human metaphase chromosomes (2008)
  • 著者名/発表者名: T Ushiki and O Hoshi
  • 雑誌名: Chromosome Research 16 ページ: 383-396
  • 査読あり
• [雑誌論文] バイオ試料観察における液中AFMとQコントロール (2007)
  • 著者名/発表者名: 牛木辰男・星治
  • 雑誌名: 表面科学 28 ページ: 665-667
  • 査読あり
• [雑誌論文] 走査型プローブ顕微鏡による生体構造の機能とイメージング (2006)
  • 著者名/発表者名: 牛木辰男
  • 雑誌名: 臨床検査 50 ページ: 1529-1536
• [学会発表] ヒト染色体の高次構造についての原子間力顕微鏡像と光顕像の比較による解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 星治、佐野裕太、牛木辰男
  • 学会等名: 第114回日本解剖学会学術講演会
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 20090328-30
• [学会発表] Scanning probe microscopy of human chromosomes (2008)
  • 著者名/発表者名: T Ushiki and O Hoshi
  • 学会等名: 3rd Asian Chromosome Colloquium 2008
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 20081201-03
• [学会発表] ヒト染色体の高次構造とトポイソメラーゼIIαの局在との関係について (2008)
  • 著者名/発表者名: 星治、牛木辰男
  • 学会等名: 日本顕微鏡学会SPM研究部会
  • 発表場所: 越後湯沢
  • 年月日: 20081128-29
• [学会発表] Atomic force microscopy of human chromosomes (2008)
  • 著者名/発表者名: T Ushiki and O Hoshi
  • 学会等名: 10th International Scanning Probe Microscopy Conference
  • 発表場所: シアトル(USA)
  • 年月日: 20080620-25
• [学会発表] 原子間力顕微鏡と光学顕微鏡の併用によるヒト染色体の構造機能解析法 (2008)
  • 著者名/発表者名: 星治、牛木辰男
  • 学会等名: 日本顕微鏡学会第64回学術講演会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20080519-23
• [学会発表] 細胞分裂におけるDNA合成のタイムラグが染色体の高次構造に及ぼす影響について (2008)
  • 著者名/発表者名: 星治、牛木辰男
  • 学会等名: 第113回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 発表場所: 大分
  • 年月日: 2008-03-29
• [学会発表] ヒト染色体の光顕像と液中原子間力顕微鏡の比較-DNA合成期のタイムラグが染色体の高次構造に及ぼす影響について- (2007)
  • 著者名/発表者名: 星治、牛木辰男
  • 学会等名: 日本顕微鏡学会SPM研究会
  • 発表場所: 越後湯沢
  • 年月日: 2007-12-09
• [学会発表] Imaging of biological soft samples by atomic force microscopy (2007)
  • 著者名/発表者名: T Ushiki
  • 学会等名: 6^<th> International Symposium on Atomic Level Characterization for New Materials and Devices '07
  • 発表場所: 金沢
  • 年月日: 2007-10-30
• [学会発表] AFMによる液中バイオ観察の諸問題 (2007)
  • 著者名/発表者名: 牛木辰男
  • 学会等名: 日本応用物理学会・有機バイオSPM研究会
  • 発表場所: 幕張(千葉)
  • 年月日: 2007-08-29
• [学会発表] Scanning probe microscopy for imaging human chromosomes (2007)
  • 著者名/発表者名: T Ushiki
  • 学会等名: XIX International Symposium of Morphological Sciences
  • 発表場所: ブダペスト(ハンガリー)
  • 年月日: 2007-08-21
• [学会発表] 染色体の凝集機構解明のためのSPM観察 (2007)
  • 著者名/発表者名: 川端和重、星治、牛木辰男
  • 学会等名: 日本顕微鏡学会第63回学術講演会
  • 発表場所: 新潟
  • 年月日: 2007-05-21
• [学会発表] 液中強震モードSPM専用プローブの開発 (2007)
  • 著者名/発表者名: 繁野雅次、星治、牛木辰男
  • 学会等名: 日本顕微鏡学会第63回学術講演会
  • 発表場所: 新潟
  • 年月日: 2007-05-21
• [学会発表] ヒト染色体の高次構造とDNA合成のタイミングとの関係-AFMと免疫蛍光染色- (2007)
  • 著者名/発表者名: 星治、牛木辰男
  • 学会等名: 日本顕微鏡学会第63回学術講演会
  • 発表場所: 新潟
  • 年月日: 2007-05-21
• [図書] (eds, Bhushan et a.), Applied Scanning Probe Methods X(分担) (2008)
  • 著者名/発表者名: T Ushiki and Kawabata
  • 総ページ数: 285-308
  • 出版者: Springer
• [図書] Chromosome Nanoscience and Technology (2007)
  • 著者名/発表者名: K Fukui, T Ushiki
  • 総ページ数: 267
  • 出版者: Taylor & Francis Group