研究課題/領域番号 |
18390081
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高橋 智 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (50271896)
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研究分担者 |
工藤 崇 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (20288062)
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キーワード | 大Maf群転写因子 / 動物モデル / ノックアウトマウス / マクロファージ / 造血不全 |
研究概要 |
1)MafB/c-Maf重複完全欠損マウスの解析: これまでの研究でc-Maf/MafB重複完全欠損マウスを作製し、その表現型を解析した。その結果、重複完全欠損マウスは胎生12.5日前後で造血不全により重度の貧血を来たし、死亡することが明らかとなった。胎生期の造血は卵黄嚢で開始される一次造血と、胎児肝臓を主要な場とする二次造血により形成されるが、重複完全欠損マウスでは、一次及び二次造血の両方が障害されていると考えられた。しかも大変興味深いことに、胎生期の主要な造血である赤血球の造血が障害されていることが示唆された。そこで死亡直前の胎児の組織解析を行い、c-Maf/MafBが赤芽球ではなくマクロファージに発現していること、胎児肝臓で形成される血島の形成が不全であることを明らかにした。 2)MafB/c-Maf重複完全欠損マウスの胎児肝臓におけるmicroarray解析: MafB/c-Maf重複完全欠損マウスでは、重篤な造血障害を起こし胎生12.5日までに全ての重複欠損マウスが死亡する。その原因を明らかにするために11.5日のMafB/c-Maf重複完全欠損マウス、MafB/c-Maf重複ヘテロ欠損マウス、野生型マウスの肝臓よりmRNAを抽出し、microarrayによる解析を行った。その結果、アポトーシス細胞除去に係わるいくつかの接着分子の発現が著しく低下していること、サイトカイン遺伝子の発現が上昇していることが明らかとなった。
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