研究課題/領域番号 |
18390098
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
前田 秀一郎 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 教授 (10117244)
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研究分担者 |
樋口 京一 信州大学, 大学院医学研究科, 教授 (20173156)
高柳 勉 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 教授 (00252007)
奥田 徹 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 助教授 (10252008)
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キーワード | 遺伝子改変マウス / アミロイドーシス / 血清アミロイドP成分 / ポリフェノール / 酸化ストレス / トランスサイレチン |
研究概要 |
1)ブドウ[マスカット・ベリーA(MBA)]の種子300グラムから全ポリフェノール(PP)を抽出し、最も抗酸化活性の高い酢酸エチルPP画分を実験に用いた。 2)マウスヘのPP投与量を決定するため、マウスに微量(5Lig/kg体重)のダイオキシン(TCDD)を、1日1回、胃ゾンデにより3日間連続強制経口投与し、酸化ストレスを惹起した。同時に上記pp画分を、ダイオキシン投与前日より2日毎に1回(25mg/kgまたは50mg/kg体重)25日間経口投与した。この結果、25mg/kg体重のPPで、酸化ストレスによる尿中の8-OHdG量の増加を抑制できることを見出した。 3)酸化ストレスがアミロイド沈着に与える影響を解析するため、20ヶ月齢頃から全身請臓器にトランスサイレチン(TTR)アミロイドが沈着する、家族性アミロイドーシスのモデルマウス(11〜13ヶ月齢)11匹に22〜23ヶ月齢までの10〜11ヶ月間、5μg/kg体重のTCDDを、1ヶ月に1回、3日連続で強制経口投与し、酸化ストレスを惹起した。また、同月齢の対照FAPモデルマウスにはcomoilを投与した。今後、TCDD投与群と非投与群におけるアミロイドの沈着時期や程度を比較解析する。4)TTRは、アルツハイマー病(AD)の病因となるAβアミロイド線維の形成を抑制することが示唆されている。そこで、ADのモデルマウス(Tg2576)と遺伝子標的組換え法を用いて作製したTTR欠損マウスを用いて、TTRがTg2576における脳内Aβ沈着にどう関与するかを解析した。このため、7〜20ヵ月齢のTg2576/TTTR^<-/->マウス42匹と対照Tg2576/TTR^<+/->マウス42匹における脳内ABアミロイド沈着開始時期や程度を、抗AB抗体を用いて比較解析した。この結果、TTRは、Tg2576の脳内ABアミロイドの沈着を抑制しないことを見出した。
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