研究課題
1)酸化ストレスがアミロイド沈着に与える影響を解析するため、家族性アミロイドーシスのモデルマウス(11〜13ヶ月齢)11匹に10〜11ヶ月間、5μg/kg体重のダイオキシン(TCDD)を、1ヶ月に1回、3日連続で強制経口投与し、酸化ストレスを惹起した。そして、TCDD投与群と非投与群におけるアミロイドの沈着時期や程度を比較解析した。この結果、両者のアミロイド沈着に有意な差異を認めなかった。2)8ヶ月齢のアルツハイマー病モデルマウス(Tg2576)にマスカットベリーA種子由来のポリフェノール(GSE)40mg/kg-体重を2日に1回、6〜11ヶ月間強制経口投与した。今後、これらGSE投与Tg2576と対照GSE非投与Tg2576におけるAβアミロイド沈着の開始時期や程度を比較解析し、脳内Aβアミロイド沈着へのGSEの影響を明らかにする。3)全身にAApoAIIアミロイドが沈着する、2〜8ヶ月齢の老化アミロイド-シスモデルマウス(R1.P1-Apoa2^c)に1μgのAApoAIIアミロイド線維を投与した後、GSE40mg/kg-体重を、2日に1回、または、TCDD5μg/kg-体重を2週間に1回、3日連続で、2ヶ月間、または5ヶ月間、強制経口投与した。対照群には10μL/g-体重の生理食塩水を強制経口投与した。この結果、生理食塩水投与群と比較して、GSE投与群、及びTCDD投与群ともに、AApoAIIアミロイド沈着程度に統計的に有意な差異を認めなかった。4)R1.P1-Apoa2^cとSAP欠損(SAP^<-/->)マウスを交配させて、SAP^<-/->R1.P1-Apoa2^cと対照SAPヘテロ接合体(SAP^<-/->)R1.P1-Apoa2^cを得た。今後、これらマウスにおけるAApoAII沈着の開始時期や程度を月齢を追って比較し、この全身性老化アミロイドーシス発症へのSAPの関与を解析する。
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Brain Pathology (in press)
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