研究課題/領域番号 |
18390104
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
蛯名 洋介 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 教授 (00112227)
|
研究分担者 |
内山 圭司 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 准教授 (60294039)
湯浅 智之 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 助教 (50304556)
長屋 寿雄 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 助教 (60464343)
小倉 有子 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, COE研究員 (90464354)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
キーワード | インスリン受容体 / 可溶性細胞外ドメイン / 糖尿病 / シグナル伝達 / GLUT4トランスロケーション / AS160 / Gq共役受容体 |
研究概要 |
ラット3Yl細胞は、NaFやPMA刺激でGLUT4のトランスロケーションは引き起こされるが、インスリン刺激ではトランスロケーションは起こらないことから、インスリン受容体とGLUT4を結ぶインスリンシグナル伝達因子の何かが欠失していると考えられた(J. Biol. Chem., 1998)。最近、この細胞はAktの下流因子であるAS160がmRNA、タンパク質レベルとも欠失していることを見出した。しかし、この細胞にAS160を安定に発現させてもインスリン刺激でAS160のリン酸化は起こるが、GLUT4のトランスロケーションは起こらないことがわかった。ラット3Y3細胞は、AS160以外のインスリンシグナル伝達因子が欠失していると予想される。そこで、ラット脂肪細胞をインスリン刺激したcell lysateを調整し、それを2種のFPLCカラムにかけ分画した。ラット3Y3細胞をセミインタクト状態にし、そこにその分画を入れたところ、ある分画でGLUT4トランスロケーションが引き起こされることがわかった。この分画のタンパク質をプロテオミクスの方法で解析する予定である。 AS160はインスリンで活性化されたAktによりリン酸化されGLUT4のトランスロケーションに関与していることが報告された。そこでGq刺激後AS160のリン酸化を調べたところ、リン酸化されていることがわかった。GqはAktを活性化しないのでGqの下流にある他のキナーゼを同定する必要があるが、GqによるGLUT4トランスロケーションにもAS160が関与している可能性が高いと考えられた。 AS160はGLUT4を細胞内膜分画にとどめるのに必要な因子で、GLUT4トランスロケーションを引き起こすのに必要十分な因子ではないことがわかった。
|