研究課題
今まで行なってきた肺癌においてのエストロゲンを含む性ステロイドホルモン作用の総合的な解析の一環として今年度は硫酸化型estrogenを脱硫酸化しestrogenに転換するestrogen合成酵素の1つであるSteroid sulfatase(STS)及び逆にestrogenの硫酸抱合を触媒することで、不活性型estrogenに変換しているestrogen sulfotransferase(EST)に注目して今年度は解析を進めた。ヒト非小細胞肺癌症例59例におけるSTS/ESTの免疫組織化学法による解析の結果、肺癌細胞のみに陽性所見が得られ、陽性率35.6%だった。非腫瘍部では明らかなSTS発現の局在は確認できなかった。次に定量PCR法による発現確認を行ったが、腫瘍部と非腫瘍部とでSTSの発現レベルは同程度であり)、免疫組織化学法との結果と異なっていた。この発現がみられたSTS promoterのスプライシング変異を解析したところ、乳癌特異的に発現しており、酵素活性が高いと考えられている1a promoterの発現が腫瘍部のみで確認できた。一方非、腫瘍部では主に1a promoterが発現していた。一方、ESTの肺癌組織における発現解析では、免疫組織化学では4例のみ発現が認められ、定量的PCRの結果においてもほとんどの症例で検出できなかった。非小細胞肺癌のSTS発現における間質細胞共存下の影響を更に検討したが、非小細胞肺癌細胞LK87と肺線維芽細胞LK002Sとを共培養した結果、単独培養に比べてLK87の細胞数が増加していた。さらにLK87のSTSmRNAが増加していた事も認めた。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件) 学会発表 (9件)
Breast Cancer Res Treat. (in press)
Cancer Sci. (in press)
Horm Metab Res. 41
ページ: 30-34
Endocr J. 56
ページ: 39-44
Cancer Res. 69
ページ: 914-922
ページ: 1392-1399
Ann N Y Acad Sci 1155
ページ: 25-32
ページ: 76-79
Cancer Sci 99
ページ: 2365-2372