研究課題/領域番号 |
18390118
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
堀井 明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40249983)
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研究分担者 |
砂村 眞琴 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非堂勤講師 (10201584)
江川 新一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00270679)
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キーワード | 膵癌 / がん抑制遺伝子 / 18q / RNA干渉 / miRNA |
研究概要 |
膵癌細胞株に正常18番染色体を移入すると、増殖抑制効果が見られる。18qには膵癌においてD18S451とD18S462の間に共通欠失領域が特定されているが、マイクロアレイ解析の結果、PMAIP1遺伝子が候補の一つとなった。この遺伝子を高発現させると増殖は抑制され、ノックダウンすると増殖は活性化されることが確認されたが、程度はあまり甚だしくなく、これ以外に候補遺伝子がある可能性が考えられた。 データベース上、18qの共通欠失領域にはタンパクをコードするタイプの遺伝子が164個マップされた。膵癌細胞株と18qを移入した細胞株の増殖は移入株の方が遅いため、RNAi法によりノックダウンすると増殖速度が元に戻る遺伝子は18qの責任遺伝子である可能性が高いものと考えられる。そこで、これら164個の遺伝子すべてに対してRNAiを設計し、システマティックにノックダウンしたところ、候補遺伝子を13個に絞り込むことができた。現在、これらの遺伝子の発現を定量PCR法で確認し、ノックダウンにより増殖がどのように変化するのかについて、詳細に検討を加えている。 この研究を進める過程で、非常に効率よく、速く、かつ安価にligation反応を進める方法を開発した。この方法では、100反応を1ドルで10分以内に行うことが可能であり、コーヒーブレイクの間に全てが済むとの意味で「coffee break ligation法」と命名した。
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