研究課題/領域番号 |
18390123
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
能勢 眞人 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70030913)
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研究分担者 |
小森 浩章 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30372725)
宮崎 龍彦 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80239384)
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キーワード | SNPs / 自己抗体 / 無細胞系タンパク質合成 / AlphaScreen法 / 環境要因 / poly I:C / TLR3 / 炎症性サイトカイン |
研究概要 |
膠原病好発系MRL/1prと嫌発系C3H/1prマウスの2系統間の30代以上の兄妹交配により樹立した、世界で初めての「組換え近交系(RI系)膠原病モデルマウスMXH/1pr」15系統を用いて、昨年度に引き続き、ポリジーンに支配されて発現する膠原病の病態と病理発生のプロセスと、環境要因による膠原病の促進・抑制機構をゲノムとの関連でもって解明することを目的とし、以下の研究を行った。1)MXH/1prの系統間布表(SDP表)は、SNPs解析を加えることで物理地図を作成し、密度の高いSDP表を完成した。2)各系統毎に経時的に膠原病の各病像の組織病理学的スコアリングを行い、MXH/1prの組織病理学的表現型的のデータベースを完成した。3)上記SDP表と組織病理学的表現型データベースに基づき、膠原病の個々の病像を量的に規定する感受性遺伝子座(QTL)を解析した。4)各系統の自己抗体発現プロファイルを明かにするために、無細胞系タンパク質合成法とAlphaScreen法を組み合わせた自己抗体の綱羅的探索法を確立した。各系統と対応抗原とのクラスター解析の結果、特定の病像発症と密に関連する抗原遺伝子を固定した。5)環境要因の膠原病の発症・進展に与える影響をシミュレ-トするため、各系統に合成dsRNAアナログであるpolyI:Cを投与し、Toll-like receptor3シグナル伝達系を介した系統の病態感受性を解析した。その結果、特定の系統にのみ重篤な膵炎を発症することを見出した。また、全系統の脾細胞における炎症性サイトカインの発現プロファイルのデータベースを作成した。以上、RI系MXH/1prから得た結果は、膠原病の複合病態が遺伝的に分離し得ること、そしてそれがゲノム多型に基づくポリジーン系遺伝形式に支配されていること、さらに特定の環境要因により修飾されることを、再現可能な近交系レベルで明確にした。
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