研究概要 |
この研究計画においてMLR 1prマウスモデルにおいて1)病因候補遺伝子の同定のためのスクリーニング、2)疾患モデルマウス由来のES細胞の樹立、を行っていたが、他の実験系の確立も並行して行った。 1)前年度、MRL 1pr/1pr(Fas変異)マウスにおける皮膚炎の遺伝子座の同定のため、MRL gld/gld(FasL変異)マウスにおけるC3H由来の染色体の領域を確定したが、MRLマウスに戻し交配には時間がかかるため、多遺伝子疾患モデルをMRL 1prマウス皮層炎から、C57BL/6とBALA/cマウスにおけるthymectomyよる自己免疫疾患の発症頻度の違いに注目する実験にモデルを変更した。前年度から今年度において第2番染色体50cM辺りに存在する遺伝子に多型を見つけ、現在、この領域がC57BL/6由来であるBALB/cマウス、およびこの領域がBALB/cマウス由来であるC57BL/6マウスを、ともに最低6代戻し交配を行い作成した。この領域のホモ化を行い、表現型を解析するためにマウスを繁殖中させた。 2)MRL 1pr/1prマウスから受精卵を用いてES細胞を樹立し、多能性の証明のため、分化マーカー(Oct4+,Nanog+,Rex1+,AFP-,Cer1-,Gata4-)の発現、embryoid bodyにおいて三胚葉に分化するかを確認したが、このES細胞はgermlineへは分化しなかった。
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