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2007 年度 実績報告書

老齢時におけるCD4T細胞亜集団の機能低下状態を改善する新規抗体の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18390127
研究機関国立長寿医療センター(研究所)

研究代表者

清水 淳  国立長寿医療センター(研究所), 老化機構研究部, 室長 (60291134)

研究分担者 西岡 朋尚  国立長寿医療センター(研究所), 老化機構研究部, 流動研究員 (50419149)
キーワード老化 / 免疫 / T細胞
研究概要

生体の防御機構としての「免疫機構」は、老化に伴いその防御機能が低下する傾向にある。研究代表者は、老齢マウスをモデルとして用い、免疫機構の中心的役割を担う「CD4T細胞」に着目し、「老化とCD4T細胞機能」について解析を行ってきた。その過程で、老齢時にはCD4T細胞の中で最大の亜集団(CD4^+CD25^-R123^<10>CD103^-T細胞)の機能が著しく低下していること、しかし他の一部CD4T細胞亜集団(CD4^+CD25^-R123^<hi>T細胞)は正常な機能を維持していること等を明らかにしてきた。CD4^+CD25^-R123^<10>CD103^-T細胞における低応答性状態改善の可能性を検討した。
研究代表者らが樹立・報告してきた新規抗体(59.32抗体)は、正常CD4T細胞の活性化誘導の際、共添加することによりCD4T細胞の活性化が著しく増強されることを確認している。またCD4T細胞亜集団の一つTreg細胞は、通常の刺激培養において不応答性を呈すが、この不応答性を改善する抗体CG3c抗体)も樹立している。そこでこれら抗体(59.32抗体、G3c抗体)が、Treg細胞と同様に不応答性を呈すCD4^+CD25^-R123^<10>CD103^-T細胞の反応性を改善するか否か、その可能性について検討した。T細胞刺激培養時にこれら抗体を単に添加するばかりでなく、抗原提示細胞として樹状細胞を用いる、更にT細胞増殖因子IL-2をも添加するなどの培養条件を詳細に検討したが、何れの条件においてCD4^+CD25^-R123^<10>CD103^-T細胞の活性化は誘導されず、CD4^+CD25^-R123^<hi>T細胞の活性化のみが著しく増強されていた。
今後、人工的にT細胞を刺激する手法を検討すると共に、CD4^+CD25^-R123^<10>CD103^-T細胞亜集団が老化に伴い出現する要因についても検討する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Impairment in a negative regulatory system for TCR signaling in CD4^+ T cells from old mice.2007

    • 著者名/発表者名
      Inomata M,
    • 雑誌名

      FEBS Lett 581

      ページ: 3039-3043

    • 査読あり
  • [雑誌論文] TNFファミリー分子の分子リウマチ学:GITRL / GITR.2007

    • 著者名/発表者名
      清水 淳、
    • 雑誌名

      分子リウマチ(先端医学社) 4

      ページ: 324-329

  • [雑誌論文] 高齢個体の免疫.2007

    • 著者名/発表者名
      西岡朋尚、
    • 雑誌名

      臨床免疫・アレルギー科(科学評論社) 47

      ページ: 585-591

  • [雑誌論文] CD4T細胞の加齢変化.2007

    • 著者名/発表者名
      西岡朋尚、
    • 雑誌名

      臨床免疫・アレルギー科(科学評論社) 47

      ページ: 477-483

  • [学会発表] 制御性CD4T細胞と同様の免疫抑制作用を呈す新規モノクローナル抗体の樹立2007

    • 著者名/発表者名
      西岡朋尚,
    • 学会等名
      日本免疫学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-20
  • [学会発表] 新規抗GITR抗体による制御性CD4T細胞の増殖誘導2007

    • 著者名/発表者名
      西田絵美,
    • 学会等名
      日本免疫学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-20

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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