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2006 年度 実績報告書

インフルエンザA型ウイルスの増殖を制御するNA遺伝子の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 18390142
研究機関静岡県立大学

研究代表者

鈴木 隆  静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (20240947)

キーワードインフルエンザウイルス / シアリダーゼ / NA遺伝子 / ノイラミニダーゼ
研究概要

哺乳動物のインフルエンザA型ウイルスは、カモなどの野生水鳥の腸内ウイルスに由来することが明らかになっているが、どのような分子機構によりインフルエンザウイルスが異種動物間で宿主域を越えて感染伝播し、病毒性を獲得することができるのか完全には解明されていない。本研究は、アジアかぜ、香港かぜ、あるいはスペインかぜのヒトパンデミックウイルス株や高病原性トリインフルエンザウイルス株NAの性質が、新型インフルエンザウイルスの出現や伝播にどのように関与しているのかを明らかにすることを目的とする。そこで、本年度はインフルエンザウイルス感染細胞に誘導されるアポトーシスやサイトカイン産生等の細胞応答にendosomeやlysosome内のウイルスシアリダーゼ活性が、どのように関与しているのかを分子レベルで解明するため、1)トリインフルエンザウイルスと同様にシアリダーゼ活性のlow-pHを保持するA/Hong kong/1/68(H3N2)株のNA遺伝子と部位特異的変異法により2箇所(344番目と466番目)のアミノ酸部位を変異させることでシアリダーゼ活性のlow-pHを消失させたNA遺伝子を用いてバキュロウイルス発現系による可溶性NA糖タンパク質を作製した。さらに、2)1918年(スペインかぜ)のパンデミックウイルスも1957年(アジアかぜ)と1968年(香港かぜ)のパンデミックウイルスと同様に、シアリダーゼ活性のlow-pH安定性を保持しているのかを明らかにするために、ペインかぜウイルスNA遺伝子のcDNA遺伝子を用いてNAの細胞発現ベクターを構築した。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (9件)

  • [雑誌論文] Hemagglutinin mutations responsible for the binding of H5N1 influenza A viruses to human-type receptors2006

    • 著者名/発表者名
      Shinya Yamada
    • 雑誌名

      Nature 444

      ページ: 378-382

  • [雑誌論文] Suppression of the biosynthesis of cellular sphingolipids results in the inhibition of the maturation of influenza virus particles in MDCK cells2006

    • 著者名/発表者名
      Kazuya I.P.J.Hidari
    • 雑誌名

      Biol. Pharm. Bull. 29

      ページ: 1575-1579

  • [雑誌論文] Chemoenzymatic synthesis and application of a sialoglycopolymer with a chitosan backbone as a potent inhibitor of human influenza virus hemagglutination2006

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Makimura
    • 雑誌名

      Carbohydr. Res. 341

      ページ: 1803-1808

  • [雑誌論文] Edible bird's nest extract inhibits influenza virus infection2006

    • 著者名/発表者名
      Chao-Tan Guo
    • 雑誌名

      Antiviral Res 70

      ページ: 140-146

  • [雑誌論文] Gangliosides are not essential for influenza virus infection2006

    • 著者名/発表者名
      Mikhail N.Matrosovich
    • 雑誌名

      Glycoconj. J. 23

      ページ: 107-113

  • [雑誌論文] Human trachea primary epithelial cells express both sialyl-2,3 Gal receptor for human parainfluenza virus type 1 and avian influenza viruses, and sialy1-2,6 Gal receptor for human influenza viruses2006

    • 著者名/発表者名
      Toshihiro Kogure
    • 雑誌名

      Glycoconj. J. 23

      ページ: 101-106

  • [雑誌論文] Virus infection and lipid rafts2006

    • 著者名/発表者名
      Takashi Suzuki
    • 雑誌名

      Biol. Pham Bull. 29

      ページ: 1538-1541

  • [雑誌論文] インフルエンザウイルスの変異と病原性2006

    • 著者名/発表者名
      鈴木康夫
    • 雑誌名

      日本胸部臨床 65

      ページ: 873-878

  • [雑誌論文] インフルエンザウイルスとシアリダーゼ2006

    • 著者名/発表者名
      高橋忠伸
    • 雑誌名

      生化学 78

      ページ: 409-413

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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