研究課題
平成18年度においては医療者・市民への質的調査、医師への質問紙調査を行い、医師のプロフェッショナリズム教育・推進に向け、概念的な探索及び整理を行なうとともに、特に焦点を当てて取り扱うべきテーマを明確にした。また、インターネット上で、様々な個別臨床事例に基づいて医療プロフェッショナルとしてどうあるべきか等についての公開検討会を1週間にわたりWEB討論会として行なった。さらに、本研究グループのメンバーを執筆者として、同テーマでの誌上連載を開始した。以下、分担研究者の研究進捗状況を列記する。早野班:医師の就労環境と仕事満足、患者安全への意識に関する調査について、倫理委員会承認の上調査を開始した。現在、データ収集中である。野村班:医師たち自身がどのような態度や行為を患者や家族の信頼を損なう好ましくない行為と考えているのか、また日本の医療界でそのような態度や行為がどの程度行われていると認識しているのかを把握するためのインターネット調査を行なった。大西班:利益相班に関する医師への調査を行なうとともに、事例による振り返りに基づいたプロフェッショナリズム育成のためのプログラム作成に着手した。浅井班:今年度の調査を総括し、プロフェッショナルに関する概念的な整理を行なった。また、映像作品を用いたプロフェッショナリズム育成のためのプログラム作成に着手した。大生班;患者・市民を対象に、医師が持つべきプロフェッショナリズムに関する探索的質的調査を行なった。竹村班:医師・医療者を対象に、医師が持つべきプロフェッショナリズムに関する探索的質的調査及び量的調査を行なった。平成19年度は、平成18年度結果を基に、国民との対話セッションやプロフェッショナリズム推進のための具体的なキャンペーン事業を行なう事を計画している。