研究課題/領域番号 |
18390182
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
田中 恵太郎 佐賀大学, 医学部, 教授 (50217022)
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研究分担者 |
新地 浩一 佐賀大学, 医学部, 教授 (30404164)
桧垣 靖樹 佐賀大学, 医学部, 助教授 (10228702)
松永 めぐみ (原 めぐみ) 佐賀大学, 医学部, 助手 (90336115)
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キーワード | 生活習慣病 / 癌 / 危険因子 / 防御因子 / 遺伝子 / 遺伝子環境交互作用 / コーホート研究 |
研究概要 |
本研究では、がんなどの生活習慣病の危険因子と防御因子および遺伝子環境交互作用を解明するために、将来20年くらいにわたる追跡研究のためのコーホート(40〜69歳の佐賀市民約1万人を予定)を構築する事を目的とした。なお、本研究は日本多施設共同コーホート研究(J-MICC Study)の共同研究としても計画されている。対象者への協力依頼内容は、生活習慣・病歴などに関する質問票への記入、血液検査と遺伝子解析のための採血、血圧測定、身長・体重・体脂肪率・腹囲・臀囲の測定、電子歩数計による身体活動量の測定、および長期間の健康状況に関する追跡調査である。平成17年11月より佐賀市の北部校区から調査を開始し、平成18年度は東部および南部校区の調査を実施した。平成19年2月末までに、全体で約36000名の住民に郵送で協力を依頼し、6907名(協力率19%)の参加を得た。予備的検討として、参加者の一部(平成18年1月末日までの参加者1019名)のデータを用いて、身体活動量(電子歩数計の計測値)と耐糖能異常(ヘモグロビンAlc>=5.8%)に関する横断的検討を行った。一日の歩数が多い者(上位四分点9201歩以上)は少ない者(下位四分点5179歩以下)に比べて、耐糖能異常の性・年齢補正オッズ比が0.54(P<0.05)と低下しており、この関連はBMIおよび臍囲を補正してもほぼ同様であった。したがって、身体活動量はBMIや臍囲の減少を通じてだけでなく、それらとは独立に耐糖能異常のリスクを下げる事が示唆された。調査は順調に進行しており、平成19年度は中央部および西部校区に居住する約25000名に調査への協力依頼を行い、最終的には11000名前後のベースライン調査を完了する予定である。メタボリックシンドロームや肝機能検査値などを結果指標とした横断的研究も平成19年度以降に実施する。
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