研究課題/領域番号 |
18390192
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
今井 潤 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (40133946)
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研究分担者 |
岡村 州博 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90124560)
小林 光樹 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30250781)
大久保 孝義 東北大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (60344652)
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キーワード | 遺伝 / 生活習慣病発症 / 家庭血圧 / 妊娠高血圧 / 24時間自由行動下血圧 / 胎児発育遅延 / Barker仮説 / 高血圧症 |
研究概要 |
病院で測定する血圧に比較し、家庭血圧や24時間自由行動下血圧は、予後予測能に優れるが、24時間自由行動下血圧測定に基づく高血圧の診断基準は従前考えられていたものよりも低いことが示唆された。また、動脈硬化指標であるAASIや脈圧は大迫コホートにおける死亡率と関連し、微量アルブミン尿は動脈硬化指標の一つである脈波伝播速度と関連した。高血圧を有する患者に家庭血圧の導入を想定し、医療経済分析を行ったところ、医療費削減効果が見込まれた。腎機能低下者は有意に脳卒中発症リスク・脳心血管死亡リスクが高く、腎機能を示すクレアチニン値よりも、クレアチニンクリアランスを予測し評価した値の方が予後予測能に優れていた。 大迫研究対象者において、両親が長寿であったものは、両親が短命であったものに比較して有意に血圧レベルが低かった。この結果は随時血圧よりも、家庭血圧で、その関連がより明瞭になった。若年女性の血圧値は月経周期によって変動し、月経期には、黄体期やそれ以外の時期に比較して有意に血圧が高値を示し、若年女性の家庭血圧を扱う際には月経周期も考慮に入れる必要が示唆された。 妊婦の血圧は妊娠前期より妊娠中期に低下し、妊娠後期にかけて上昇する事が確認された。この変動は血圧の季節変動によっても変化することが明らかとなった。冬期かつ妊娠後期の血圧は、夏期かつ妊娠後期の血圧に比較して有意に高値であり、妊婦の血圧を評価する際には季節変動を考慮に入れる必要が明らかとなった。
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