研究課題/領域番号 |
18390196
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
鏡森 定信 富山大学, 事務局, 理事 (20019615)
|
研究分担者 |
関根 道和 富山大学, 大学院・医薬学研究部, 准教授 (30303225)
新村 哲夫 富山県衛生研究所, 環境保健部, 副主幹研究員 (80360808)
松原 勇 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (70173862)
立瀬 剛志 富山大学, 大学院・医薬学研究部, 助教 (30397228)
|
キーワード | 食事 / 運動 / 入浴 / 睡眠 / 連続モニタリング / 体動 / 心拍 / 深部体温 |
研究概要 |
基本的な日常生活行動の実施時間帯による差異を心拍、深部温などの生理学的指標で比較し、生活習慣に係わる健康づくりについて時間保健学的な面から生活実態に則した対象者の個別的な指導と評価を行うための方策を検討した。 今年度は、朝食、運動、就寝の時間帯に焦点を当てて研究を行い、以下の結果を得た。 (1) 朝食の時間帯;朝食(6時に起床し、1102kal;炭水化物104.9g、脂肪59.4g、蛋白36.5gの食事を、6:30〜7:00、7:00〜7:30、7:30〜8:00の時間帯に摂食)の摂取時間帯順にその時間帯の深部体温(この間30分の深部体温を15秒間隔で測定し、1分間平均値で表示)の平均値が上昇し、それぞれ36.3℃(SD=0.28)、36.5℃(SD=0.21)、36.8℃(SD=0.16)で、いずれも朝食前15分間の平均値に比べて有意に上昇した。また、朝食時間帯の最低値と最高値は、6:30〜7:00の36.5℃(SD=0.06)、7:00〜7:30の36.8℃(SD=0.03)で両群に有意差がみられた。 (2) 運動の時間帯;午前運動群(9:30から20分間のランニングと10分間の休憩を1単位として4単位で2時間これを行った)の運動中の平均深部体温は37.9℃(SD=0.42)、午後運動群(午前中と同じ内容で15:30から行った)のそれは38.2℃(SD=0.26)で両群に有意差がみられた。運動時間帯を4分割して平均値を比較すると、3分割目が最高で、午後群で38.7℃、午前群で38.3℃、2分割目が次に高く、午後群で38.7℃、午前群で38.2℃でそれぞれに両群に有意差がみられた。 (3) 就寝の時間帯;日常の就寝時間帯が23:00〜0:30の10人を無作為に23:00と0:30の就寝群に2分して睡眠中のアクテイグラフ・深部体温を比較した。なお、睡眠は室温25℃、照度50lxで行った。アクテイグラフによる睡眠効率では、23時就寝群が92.2%、0:30時就寝群が76.8%で両群に有意差がみられた。睡眠中の平均深部体温では、前者が36.5℃(SD=0.25)、後者が36.3℃(SD=0.19)で両群に有意差がみられた。 今回提示した簡易なモニタリング機器の測定によって、生活実態に沿った時間保健学的な面からの多面的で個別的な健康づくりの展開方策を提示した。
|