研究分担者 |
上村 公一 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 教授 (30244586)
新谷 香 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (50345047)
森本 恵子 奈良女子大学, 生活環境部, 教授 (30220081)
木村 博子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00053299)
高橋 香 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90363803)
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研究概要 |
1.4-Hydroxynonenal(HNE),Nitorotyrosine(NT)の生活習慣病の病態生理学的寄与に関する研究 若年女性に比べて,閉経女性では,心理ストレスColor Word Testの負荷後,回復期に高血圧と血中HNE上昇が持続していた。エストロゲン補充ラットに比べ,卵巣摘出ラットでは,心理ストレスであるケージ交換後,血中NTと血圧の上昇度が高かった。また,高血圧自然発症ラット(SHR)では,トレッドミル運動負荷によって25週時の高血圧発症と血中,大動脈中のNT・HNE上昇が抑制された。これらの結果より,酸化ストレスが閉経後の心血管疾患や高血圧の病態に寄与していることがわかった。 卵巣摘出ラットでは,内臓脂肪が増加し,インスリン抵抗性が亢進し,かつ腸間膜血管血管内皮一酸化窒素産生酵素(eNOS)の発現が低下しており,卵巣摘出ラットがメタボリック症候群のモデルであることを見出した。 2.HNEとNTの炎症病態における寄与に関する研究 リボ多糖(LPS)投与ラットの血中HNEは,単球NADP oxidase由来の活性酸素により上昇した。また,LPS投与後,腸管粘膜の形質細胞がHNE修飾を受け多量体化したIgAを分泌していた。さらに,肝臓で小胞体のCYPやNADPH oxidase等に由来する活性酸素がGRP78のHNE修飾と限定分解に寄与していた。 3.虚血・再灌流心筋のコネクシン43(Cx43)の増加と病変に関する研究 ラット冠動脈結紮モデルでCx43発現が上昇し,Gap Junction(GJ)を介して再灌流早期に収縮帯の伝播や心筋梗塞の拡大に寄与する。胎児培養心筋でも,Cx43が一過性に上昇しヘミチャネルを介したCa^<2+>流入が細胞内Ca^<2+>過剰と細胞死を誘導した
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