研究課題/領域番号 |
18390209
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
関山 敦生 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, COE教員 (30403702)
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研究分担者 |
岡村 春樹 兵庫医科大学, 生体防御医学研究所, 教授 (60111043)
六反 一仁 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10230898)
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キーワード | インターロイキン / サイトカイン / ケモカイン / ストレス / ひきこもり / カスパーゼ1 / うつ病 / 少子化 |
研究概要 |
当該基盤研究(B)が開始された平成18年までは、サイトカインのストレス応答に対する関与は注目されておらず、サイトカインのストレス応答における役割も明らかにされていなかった。当該研究計画に基づいて検討を進めた結果、サイトカインが、ストレスが生理状態、病態を左右する際の主要な経路を担っていることが明らかになった。 具体的には、1:軽度なストレスの後には、強度なストレスに対するストレス応答である炎症性サイトカインの血中レベル上昇が重篤化することを見いだした。これは、先行する体験が後のストレス応答に重大な影響を与えることを示す、世界的に類のないモデルである。さらにこのメカニズムも明らかにした。これは、単にストレス応答だけでなく、炎症制御において重要な知見として注目されている(平成18年度日本神経化学学会優秀演題賞受賞)。2:ストレスの種類と強度ごとに、血中のサイトカイン・ケモカインが異なった挙動をしめすことが明らかになった。生体へのさまざまな負荷に応じて、サイトカイン・ケモカインが、ホルモンやアミン、神経伝達物質とならんで変動していることを示した発見である(未発表)。3:インターロイキン18欠損マウスに対する検討により、精巣、副腎、皮膚の細胞のターンオーバーをインターロイキン18が制御していることを示した。免疫を担当しない細胞の秩序ある分化と臓器の形態維持にサイトカインが重要な役割をはたしていることが世界に先駆けて明らかになった(論文投稿中)。他の発見もありますが、現在は特に上記1-3に特に注目し、海外雑誌への投稿と、さらなる検討をすすめています。
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