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2007 年度 実績報告書

ストレス反応におけるサイトカイン〜ストレスホルモンとしての分子基盤の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18390209
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

関山 敦生  兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (30403702)

研究分担者 六反 一仁  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス部, 教授 (10230898)
岡村 春樹  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60111043)
キーワードサイトカイン / ストレス科学 / 心身医学 / 免疫応答 / カスパーゼ1 / インターロイキン18 / うつ病 / 精神免疫学
研究概要

本年度は、(1)急性ストレスによるIL18の分泌機構の解明、(2)実験的ストレス負荷野生型マウスにおける、サイトカイン類の分泌パターンの解明、(3)サイトカインの網羅的測定のためのアレーシステムの選定と改良、(4)IL18の、視床下部-下垂体-副腎系に対する作用機序の解明、(5)ストレス関連疾患患者におけるIL18血中レベルの変化の解明、が主な成果であった,具体的には、(1)では、急性拘束ストレスが、NADPHオキシダーゼを介してカスパーゼ1を活性化、IL18の分泌に至ることを明らかにし、さらに誘導型一酸化窒素シンターゼ(iNOS)が発生する一酸化窒素によって副腎カスパーゼ1中のシステインのS-ニトロシレーションが起き、ストレス下でのカスパーゼ1活性に対して抑制的に作用することを明らかにした。生体内のラジカルが一次的な構造のままでストレス応答に関与しているメカニズムを世界で初めて明らかにした。(2)では、ストレスによりIL18以外にも数多くのサイトカインが誘導されることを示し、ストレス応答の当初の定義である、汎適応症候群という概念が、サイトカインには当てはまらないことを示した。(3)では、市販のアレーシステムをプロトコールを含めて検討、再現性、正確性の高い測定法を確立した。(4)では、IL18の急性ストレス応答時に血中分泌されたIL18がさらに中枢神経系に作用し、血中ACTHレベルの持続的上昇を維持することを明らかにした。ストレスによって内分泌系の負荷が増大していくメカニズムの一つとして注目されつつある(米生物学的精神医学会発表済)。(5)では大うつ病、統合失調症患者において血中IL18レベルを測定。既報のあったIL1b,IL6と比較、結果、IL18は病態よりもむしろ精神的ストレスに、非特異的に反応している可能性が示された(米生物学的精神医学会2007発表済。論文投稿準備中)。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (10件)

  • [雑誌論文] Protection of CD8+Tcells from activation induced cell death by IL-182008

    • 著者名/発表者名
      Li W.
    • 雑誌名

      J Leukoc.Biol 98

      ページ: 142-151

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Physical exercise associated gene expression signatures in peripheral blood2007

    • 著者名/発表者名
      Kawai T
    • 雑誌名

      Clin J Sport Med 17

      ページ: 375-383

    • 査読あり
  • [学会発表] ストレス応答下におけるサイトカイン・ケモカインの血中レベルの検討2007

    • 著者名/発表者名
      関山 敦生
    • 学会等名
      日本インターフェロン・サイトカイン学会
    • 発表場所
      京都大学百年記念講堂
    • 年月日
      20070705-06
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 血中サイトカイン・ケモカイン変動のストレスに対する特異性の検討2007

    • 著者名/発表者名
      関山 敦生
    • 学会等名
      藤田保健衛生大学心療内科学セミナー
    • 発表場所
      藤田保健衛生大学
    • 年月日
      2007-12-27
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 生体に対する非炎症性の負荷の評価および診断におけるサイトカインの役割の検2007

    • 著者名/発表者名
      関山 敦生
    • 学会等名
      日本分子生物学会・生化学会合同年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-13
  • [学会発表] ワサビスルフィニルの抗ストレス効果の検討2007

    • 著者名/発表者名
      関山 敦生
    • 学会等名
      わさびフォーラム
    • 発表場所
      マリオットアソシアホテル名古屋
    • 年月日
      2007-12-10
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 血中サイトカイン・ケモカイン変動のストレスに対する特異性の検討2007

    • 著者名/発表者名
      関山 敦生
    • 学会等名
      日本心療内科学会
    • 発表場所
      大阪国際交流センター
    • 年月日
      2007-12-02
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 拘束ストレス負荷によるサイトカイン血中レベル上昇における正NOSの役割の検討2007

    • 著者名/発表者名
      関山 敦生
    • 学会等名
      日本臨床ストレス応答学会
    • 発表場所
      九州大学医学部コラボステーション
    • 年月日
      2007-12-01
  • [学会発表] ストレスによるグルココルチコイドの分泌におけるIL18の役割の検討2007

    • 著者名/発表者名
      関山 敦生
    • 学会等名
      日本免疫学会
    • 発表場所
      グランドプリンス新高
    • 年月日
      2007-11-21
  • [学会発表] サイトカインおよびケモカインを用いた、生体負荷の評価および診断の可能性の検討2007

    • 著者名/発表者名
      関山 敦生
    • 学会等名
      日本生物学的精神医学会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2007-07-12
  • [学会発表] Interleukin-18 is Involved in Alteration of Hipothalamic-pituitary-adrenal axis activity by Stress2007

    • 著者名/発表者名
      関山 敦生
    • 学会等名
      Society of Biological Psychiatry(米生物学的精神医学会)
    • 発表場所
      サンディエゴ米国
    • 年月日
      2007-05-18
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] インターロイキン18心身をつなぐサイトカイン2007

    • 著者名/発表者名
      関山 敦生
    • 学会等名
      大阪市立大学大学院医学研究科セミナー
    • 発表場所
      大阪市立大学医学部
    • 年月日
      2007-04-26
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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