研究課題
ポストゲノム成果の一つとして確立された遺伝子の網羅的解析技術を駆使して、代表的な生活習慣病である糖尿病治療を対象として施灸により特異的に発現変動する遺伝子を同定して、単一遺伝子解析により栄養代謝に関わる遺伝子に解析を進め、分子生物学的な実証を得る。さらに形態学・血液化学的な測定と合わせ検討する。施灸効果の科学的な実証と生活習慣病に対する効果を動物実験で確認することを目指して研究を遂行している。動物は、メタボリックシンドロームの病態を伴う2型糖尿病動物であるSHR/NDmcr-cp (cp/cp)ラットとその対照であるWistarおよびWisitarKyotoラットを主に用いて艾にて施灸を行っている。一回のみあるいは数日の短期の施灸で現れる変化と、連日に長期の施灸により現れる遺伝子発現の変化を検索している。網羅的解析技術としては、蛍光デイフェレンシアルデイスプレー法とDNAチップ法と比較し、経費と精度の両面で、後者が勝るためにDNAチップ法を専らに採用した。短期施灸実験では、DNAチップ法・real time PCR法で遺伝子発現変化が捉えられていないために、局所での細胞単位の変化を検索する目的でISH法などの組織学的な方法を併用して解析を進めている。さらに、生理学的な測定も中途より併用し、組織採取のタイミングが計られるとともに、栄養代謝に影響を与えると考えられる予備的な結果を得た。短期施灸実験の成果に基づいて、さらに長期施灸実験が進行中である。
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Neuroscience 145巻
ページ: 241
J. Neurochem. 100巻
ページ: 545
Biochem. Biophys. Res. Commun. 350巻
ページ: 580
Gene Expression (in press)