研究課題
脳ドックガイドライン2003では無症候性脳梗塞と白質病変の鑑別については明記されていなかったため、白質病変を脳梗塞と診断する施設が多く、無症候性脳血管障害の画像診断基準の再検討が急務であった。今回、脳ドックの現状調査を行った結果、推奨されているT1,T2,FLAIRの3種を併用したMRI撮像法を実施していない施設が40%近くあり、FLAIR画像の撮像条件にもばらつきが見られた。以上の結果を踏まえて、画像診断精度向上のため複数の放射線専門医による画像診断実験を行い無症候性脳梗塞と白質病変を鑑別する上で最も有効な撮像法の組合せがT1,T2,FLAIRであることを科学的に証明し、Am J Neuroradiolに掲載された。これに基づいてMRI標準画像を含めて画像診断基準を作成し、脳ドックガイドライン2008に採用された。これにより初めて本邦での脳ドックにおける大規模追跡調査研究が可能になったといえる。また頸部エコーや認知機能検査の実施率も低かったので、頸部エコーの標準検査法、認知機能の標準検査法を現場での実用性、脳ドックでの有用性を考慮して具体的に示した脳ドックガイドライン2008に準拠した脳ドック標準データベースをファイルメーカーで作成し、さらにMRI画像のviewer、報告書作成を含めた安価な完全電子化脳ドック説明システムを試作した。最終的にこの脳ドック標準データベースを複数施設で無症候性脳梗塞例を合計247名実際に入力して貰い操作性を検証した。連結可能匿名化したこれらの無症候性脳梗塞例のMRIの3種画像を提出して貰い放射線専門医の判定と各施設担当医判定を比較検討し、今回作成した大脳白質病変の評価基準の検証研究も行いその有用性を確認した。
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