研究課題/領域番号 |
18390261
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉良 潤一 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (40183305)
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研究分担者 |
三野原 元澄 九州大学, 大学院医学研究院, 共同研究員 (70398113)
河野 祐治 九州大学, 大学病院, 助手 (20333479)
菊池 仁志 九州大学, 大学病院, 助手 (60322765)
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キーワード | 多発性硬化症 / 視神経脊髄型 / IL-17 / ELISPOT / 自己反応性T細胞 |
研究概要 |
日本人多発性硬化症(MS)における、IL-17産生性自己反応性T細胞の検討 私どもはこれまでに、日本人MS患者髄液中のサイトカイン・ケモカインの多項目同時測定を行い、視神経脊髄型MS(OSMS)では、他の非炎症性神経疾患や通常型MS(C-MS)と比べIL-17やIL-8が有意に高いこと、これらがMRIでの脊髄病巣の長さに性の相関が認められることを報告している。近年、IL-17を産生しうる自己反応性T細胞(ThIL17)は、自己免疫疾患の発症に重要な役割を持つことが報告されていることから、私どもは日本人MS患者におけるIL-17産生性自己反応性T細胞の頻度の検討を開始した。自己抗原としては、MSの自己抗原として代表的なMBP、MOGのリコンビナント蛋白の作製を行った。また、以前私どもの研究グループでSEREX法にてOSMS患者血清をスクリーニングし、OSMSの新規自己抗原候補として同定した、ヒトspartinのリコンビナント蛋白の作製も行った。OSMS患者、CMS患者、健常者の血液から末梢血単核球(PBMC)を分離し、作製したリコンビナント蛋白を抗原として加え共培養を行い、ELISPOT法を用いてIL-17産生性自己反応性T細胞の頻度の検討を開始している。ELISPOT法では、IL-17の測定と同時にIL-5やIFN-γの頻度も同時に行う。現在、健常者からのPBMCをもとに検討を行っており、PHAによる非特異的刺激により良好なスポットを得ている。また一方で、フローサイトメトリーを用いて、PMA、Ionomysin刺激を行い、Th1、Th2、ThIL17の検討も併せて行う予定である。
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