研究課題
最終年度(H20年度)は、H8ならびにH19年度成果をふまえ、(1)LMPの動員にindispensableなMCK-2リガンドの同定、ならびに(2)MCK-2誘導LMPの動員及び病原性増悪の抑制性因子について検討した。(1)LMPの動員にindispensableなMCK-2リガンドの同定:米国スタンフォード大学との共同研究により実施された。マウスサイトメガロウイルスがコードしているケモカインホモログMCK-2のrecombinant fusion proteinsを用いて、現在迄に同定されているヒト及びマウスのケモカインレセプターについてavidity analysisを検討した。結果、既存の同レセプターへの親和性は検出されなかった。この事実は、MCK-2が未知のリガンドに結合し、LMP動員のキーファクターとなっていることを示唆するものである。(2)MCK-2誘導LMPの動員及び病原性増悪の抑制性因子の探索:申請者らは、微生物の重複感染あるいは生体内定住によって、免疫学的機能を修飾する因子について従来研究を担ってきた(Tanaka et al, J.lmmunol.2007)。そこで、当該ヒト感染動物モデルにおける将来的な治療基盤の初端として、本病原性の増悪抑制のための微生物因子の検索についての検討を実施した。結果、バチラス属の細菌の一つが同ウイルス感染で惹起される病原性を抑制することを見いだした。現在報告論文を作成中であるとともに、LMPとの関連性について検討をくわえている。
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臨床免疫・アレルギー科 49
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International Journal of Probiotics &Prebiotics 3
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生物機能研究会会誌 in press